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大空に抱かれて 1


※ご注意

この大人雲雀夢SS 【大空に抱かれて】 は、これより前にUPした、
夢小説の『時を重ねて』・『母親な彼女』・『名は体を表す?』・『家族模様』・『おしどり夫婦』
…の続編(シリーズ物)です。


このお話だけでも、意味は全く解らなくはないと思いますが、
出来れば、先に
『時を重ねて』・『母親な彼女』・『名は体を表す?』・『家族模様』・『おしどり夫婦』
…を順番にお読み頂くと、尚良いと思います。









★以下、本編が始まります★








++++++++++++++++++++++++

【大空に抱かれて 1】






…………。



妻が…実家に帰った…。



お陰で、自宅の中が…色々と凄い事になっている…
そう、色々と…ね。








で…、彼らは…


この状況で…、僕に何をしろと言うんだ?


一体、この僕に…何を求めているんだ?















眼の前には…三人の子供達。

朝食の時間だというのに、
まだ出来ていないのかと、不満顔をしているが…
愚痴を言いたいのは、僕のほうだ。

全く…どうして、この僕が…
こんな事をしないといけないんだっ!






今回の事態を招いた発端は…
妻の母親(つまり、僕にとっては義理の母)が、
階段で、足を滑らせた挙句に…足を挫いてしまい…歩けなくなった!
との連絡が入った事だった…。




昨夜、その知らせを受けた時に、心配顔の優子を見て、ついつい…

「実家に、様子を見に行ってみたら?」

と言ってしまったのだ。







妻の優子の実家は、車で1時間程の距離だし、
元気な顔を見れば…安心するだろう。

あちらの両親も、滅多に電話など無いのに…
わざわざして来たという事は、きっと娘の顔を見たいのだろう…
そう思って、スグに実家に向かわせたのだった…。



昼間であれば、家族全員で行っても良かったのだが、
もう既に夜中と言える時間であったし
優子ひとりを、実家に向かわせたのだが…、あれは失敗だった…。







今の僕は、あの時の判断を激しく後悔している…

何故ならば…
その後、実家に戻ってみた優子が…帰宅しなかったのだ。


何でも…、急いで駆けつけて見ると、
大したことは無い…と言いつつ、かなり足が腫れていたとかで、
スグに夜間の救急病院に連れて行き、手当をして貰った。





で、診断の結果…
丸一日は、安静にして…足の腫れが引くのを待つように…
と医者に言われたらしい。

自分が帰ると…“母が無理をしてしまい、休まないのではないか?”
と心配した優子から


「恭弥さん…あの…すみませんが…」
「…母が心配ですので、今日はこちらに泊りたいのですが、宜しいですか?」

と電話が来て…






勿論、ダメだなんて言える筈もなく、


「僕達の事は、心配しなくて良いから、泊まってくれば良いよ。」


「…はい。有難うございます。」
「明日は学校も幼稚園もお休みですし、子供達もいると思いますが…どうか、宜しくお願いします。」


「分かった…ゆっくりして来て良いから。」



と、答えたのが…悪かった。







やっぱり…あの時に、
“今夜は一旦自宅に帰り、改めて明日の朝に、家族全員で、様子を見に行こう”
と、言うべきだった。



あの時は、優子の心配そうな申し訳なさそうな声に、気を取られて、

翌日の朝から…
この僕が、子供達の面倒を見なければならない事態になる事を…
あまり考えていなかったのだ。










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あきゅろす。
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