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Shufful Lover!

雅功から珈琲の入ったカップを受け取り、感慨深げに壁のポスターを見上げた。

もう、ともまだ、とも言える一週間だったと、舜臣は思った。

「明日で一週間か。何処で待ち合わせだ?」

「さっき長緒から来たメールには、ここの近くのファミレスと書かれていたぞ」

舜臣の質問に、雅功が答える。

「そうか。御幸のメールには、細かく書かれていなかったんでな」

そう答えてから、舜臣はふと気付いた。

「お前は長緒からだったんだな。てっきり成宮からかと思っていたんだが」

「ああ……というか、このゲームを始めてから、メールはしていない」

言いにくそうに雅功が答え、舜臣は驚いて雅功に目を向けた。

「変な所で拘る奴だからな。仮とはいえ、恋人じゃない奴とはメールしない様にしたんだろ」

と、肩を竦める雅功。

すると暫し舜臣は黙り込み、意を決した様に口を開いた。

「なぁ、雅功。何故成宮は、お前という相手がいながら、このゲームを思い付いたんだ?」

その質問に、雅功は黙り込む。
そして少し間を置いて、重い口を開いた。

「正直な所、俺にも判らねえんだ。彼奴は本当に気まぐれと思いつきで言い出すからな」

と言って、雅功は珈琲を一口飲む。舜臣は黙って、次の言葉を待った。

「本気でマンネリ解消のつもりかもしれないし、単なる興味本位かもしれない。もしかしたら、俺と別れる気で始めたのかもしれないし、な」

「とりあえず一番最後は無い、と思うが」

確固たる舜臣の言葉に、雅功は苦笑する。
自分でもそう思う。だが、断言出来ない、と何処かで思っているのだ。

「ま、そういう訳でその質問には、答えられねえんだ。悪いな、参考にならなくて」

いや、と舜臣は首を横に振る。
そしてあれだけ大切に想われていながら、こんな事をやり出した鳴に、理不尽だと思いながらも少しだけ苛立ちを覚えた。



雅功は2人分のカップを洗って、水切り籠に置いた。
と、傍にあったコップやカップを置くラックに目が行く。

その一番手前に置かれているのは、鳴愛用のカップ。
元々は雅功の物だったが、勝手に鳴が自分用にしてしまったのだ。

珈琲でも何でも、これに淹れて持って行くと、鳴は目を細めて、穏やかな笑みを浮かべてた。

そんな些細な事を思い出す辺り、自分はまだ鳴に惚れてると思う。

ただ、鳴の気持ちが見えない。

(流石に今回ばかりは、俺もキツいな)

と、深い溜息を一つ漏らして、気分を切り替える為に雅功は「昼飯は何食おうか?」と、舜臣に声を掛けた。





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あきゅろす。
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