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死神とダンス♪
80.復讐完了ぅ♪

 俺の決意とともに涙は止まった。



 次の行動を思うと少し身体が震えた気がしたが、俺は一度首を振り、雪次から離れ身体を起こす。

 そして、見つめて微笑む先は…倉吉。

「会長、俺の正体がまだわからないんですか?」

「どういう意味だ」

「忍!!」

 俺の言葉に戸惑うように見つめる倉吉。

 一方の雪次は、不審な俺の様子に言葉で止めようとする。が、俺は止められる前に、倉吉に向い歩きはじめる。

 ジャリ、ジャリッ。

「それはないでしょ?こうして地獄からわざわざ蘇って会いに来たのに、ねぇ『くらちゃん』?」

 一歩、一歩、倉吉の側に行く俺。

「お、お前………」

「顔色が替わったね。あの時…トラックが俺達に突っ込んで来た時も、くらちゃん、そんな顔色をしていたよ。俺、愛していたから、庇ったのに酷いよね…俺を見捨てるなんて…」

「ヒィイィィィィ!!」

 倉吉はあの時、あの場所でしか知りえない情報を知る俺に確信めいたものを感じたのか、あからさまに怯え震える。

 しかも、『くらちゃん』と呼んでいたのは、幼馴染であった俺だけ………これで、わかないような関係でもない。

 俺は微笑み、倉吉の殴られてない頬を撫でる。

「久しぶり…って言っても、もう、ずっと側にいたんだけどね。俺一人じゃ地獄は寂しから、迎えに来たよ、くらちゃん」

「ぎゃぁあ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 倉吉は温室中…あるいは外まで聞こえるほどの絶叫を上げ気絶した。

 倉吉の股の色が変わっていることから、どうやら、恐怖のあまり失禁してしまったようである。



 復讐としては………うん、このままにして、誰かに発見された時大いに恥をかいてもらおう。

 これが俺の復讐。………うん、これで全て終わったな。

 呆然としている雪次に微笑み、ごめんっと、雪次に聞こえなくらの声で呟く。

 雪次は知らない………【契約書】の内容を………自分の正体(松下忍)をバラした段階で、地獄行きになることを…。

 そのあと、俺達は倉吉をそのままにし、温室の扉を開く。

 きっと、扉を開けるとそこには死神が待っている………これで、雪次とはお別れだ。


[後退〜♪][前進〜♪]

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あきゅろす。
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