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死神とダンス♪
72.カウントダウンですぅ♪

 雪次にイかさてから………ヤラれそうになってから………まぁ、どちらでも…なのだが、何となく俺達の間がぎこちなくなっている気がする。

 ご飯はいつもどおり雪次が作ってくれ、一緒に食べる。

 これは、前と同じ風景。

 しかし、目が合うとお互い視線を逸らし、次の瞬間何か言おうかとお互い名前を呼びあったりしてしまう。

 そのたび、お互い譲り合い………しかし、俺は雪次の名前を呼んだものの何と言っていいのか迷い………そして、お互い沈黙してしまう。



 そのことを古市に話すと、「萌える………のか、いや、それは見合い会場でも起きない、天然な光景?」などと急に考え込み。

 俺に結論は言わないまでも、純愛漫画は【腐男子友の会】では扱ってないっと、意味不明な回答が返ってきた。

 それにしても、あと7日。

 俺はこの気持ちを抱えたまま、逝くことになるのか………。

 もし、あの世とやらで杉崎君に出くわしたら、なんと言われるだろう?軽蔑されるかな?



「僕の身体、大事に使って下さいね」

 ニッコリ微笑む杉崎君の顔が、俺の頭にチラつき………この言葉の重さで潰されそうになる。

 大事には使えたと思うが、1年でおさらば。

 これでは、大事に無駄に1年間身体を使わせて貰っただけ…。

 申し訳ない…もし、あの世で会うことがあったら、平謝りしておこう。



 あと6日。

 しかし、ここで思ってもいないイベントが起きる。

「しの、俺と付き合え。クリスマス・イヴはお前のために空けておく」

「はぁ???」

「何だ、お前、俺がお前の恋人になるって言ってやっているんだぞ。ここは喜ぶところなんじゃねーの」

 『言ってやっている』………て、お前は何様だ!!

 こんな高飛車な告白まがいのことをしゃべっているのは、倉吉………。

 セフレなら入れてやるとか、処女を捨てて来ないと好きにならないなどなど、散々人に無理難題押し付けていたのにどういうつもりだ?

 それに俺はあの日(『bQ8迫ってお色気作戦』)以来、倉吉に会いに一度も温室に行くことも追いかけることもしていない。

 それを倉吉は知っていて、何も言ってくることなかった。

 たぶん、セフレの1人が去ったくらいしか思っていなかったはず…。



「返事はどうした。あまりの嬉しさに言葉も出ないのか」

 考え込んでいると、倉吉は何を勘違いしたのか、そんなことを言ってくる。

 こいつは、振れらることなど考えていないんだろうなぁー。

 俺は今更、これ以上杉崎君の身体をこんな低能な奴に使うつもりはない。

 残りの時間は、穏やかに雪次の側にいられれば、もう何も望むことはない。

 例え、この想いを雪次に伝えなれなくても………。



 て、ことで、倉吉の復讐劇は、あの段階ですっぱり、きっぱり、ゴミ捨て場に投げ捨てているので、返事は決まっている。

「嫌です。もう、俺、無駄なことに時間を使っている暇はないので、くら…会長の恋人にはなりません」

 素で答える俺。

 この頃は、残り少ない日数、自分らしく過ごすようになっていた。

 口調も繰り返すうちに何とかみんなに受け入られてきている。←若干、まだ俺の口調に涙目になる奴がいるけどね。



 しかし、俺の言葉を勘違いしているらしい、倉吉は…。

「嬉しさのあまり、テレているのか?」

 馬鹿だ。こいつは馬鹿過ぎる。

 それからは、あまり覚えていない………と、いうか、馬鹿らしくて聞いていなかった。

 しかし、それからというもの、倉吉は…。


[後退〜♪][前進〜♪]

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あきゅろす。
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