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死神とダンス♪
63.忍クンを想っている人ぉ♪

 その後………やりましたとも、俺は!!

 【腐男子友の会】の皆様をいじめるだけ、いじめてやった。

 みんな、俺の素を知ってビビるにいいだけに、総土下座!!(←黒様以外)この場に今日来ていたのは、総人数だったらしく12名。

 黒様を除いた、11名の土下座(一部半泣き)。圧巻………まいったか、馬鹿者どもめ!!中身平凡な俺様をいじめるとこうなる運命なのじゃーーー!!



 その時、黒様は俺に「君を想っている人は、もしかしたら、案外近くにいるものだよ…」と、意味あり気な台詞とともにフッフフッと笑っていた。

 『俺を想っている人?』………今更です、黒様…。

 そんな人がいても、俺が想っていて貰いたい人は………俺を想ってはいないんです。

 黒様の笑みに俺は、苦笑いで答えるしかなかった。






「疲れた〜」

 寮に戻った俺は、部屋の明かりもつけず、ソファーに倒れるように身体を倒す。

 冬場の夕方はすぐに日が沈む、そろそろ照明が欲しいところだが、今の俺の気分は明るい部屋より、暗い………できれば、キノコが生えているような部屋がいい。

 雪次が部屋に戻って来るまでにはまだ時間があるし、それまでゆっくりここで寝ていようかな?

「終わったな…何もかも………。これで、復讐は終わり…で、あとはどう12月24日まで有意義に過ごすか…」

 もう、地獄行きまで一か月切れているが、それまで好きな人と過ごすのも悪くない。

 今まで、突っ走るにいいだけ突っ走ったんだ。あとの数日間くらいゆっくり過ごしてもいいよな?



 最期まで雪次といれるのであれば、何をしようか?

 春には病室からだけど花見、夏には花火、秋には学園にある銀杏の並木を一緒にお散歩。

 銀杏の木の絨毯は紅葉とちがう黄色い色で、踏みしめるのも結構面白かったっけ。

 じゃあ、冬は雪だるまでも………って、雪が積もるまで俺がここにいるはずないし、無理だな。

 12月24日クリスマス・イヴ………それなら、雪次に何かプレゼントでも用意しようか?

 でも、その次の日には俺…もとい、杉崎君の死体発見日にもなる…。

 これでは、プレゼントなんて用意したら、何か嫌な気分になるかも知れない。



 雪次に死体のプレゼント。最悪なクリスマスを俺は、用意してしまうんだな…。

「ごめん、雪次………」

 その言葉を最後に俺は、本格的にソファーで寝てしまう。

 夢の中では、楽しげに笑う俺か、杉崎君…その隣には、笑みを浮かべた雪次がいた。

 こんな、笑顔の雪次をあと何回見ることができるだろうか?


[後退〜♪][前進〜♪]

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