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死神とダンス♪
59.自分の身は、自分で守りますぅ♪

 すぐに作戦決行とは言っても俺の身体のことがあるので、12月初めに行われることになった。

 もし、これでも倉吉が俺になびくことがないのなら、きっぱり復讐は諦める。しかし、ただ諦めるのは、俺の元の身体に申し訳ない。

 たとえ、平凡の容姿であったと言っても、家族は愛してくれていたんだ。

 なので、この作戦が失敗した時は………ビンタの一発くらいかましてもいいよね?

 もちろん、ビンタ一発で俺の無念さを晴らすことはできないけど、それでも、この復讐計画で最後にする。

 そう思うと心も軽くなり、少しだけ杉崎君の身体と俺の魂が一致するように感じられ、体調も徐々に良くなってくる。



 決行日、温室前より100m離れた場所にて…。

 神妙な顔付きの………【腐男子友の会】会員bP10(お面はキ○ィーちゃん)が、俺の制服に盗聴器を仕掛ける。

 ちなみに、会員bェ110となっているが、110名もの【腐男子友の会】がいる訳ではなく、この会員はパシリのような存在でこのような番号らしい。困った時の110番なんて………ことみたい。

 しかも、この学園の情報を一手に集めている怪しい人でもある。

「盗聴器は、温室にいくつか仕掛けてあります。カメラは………どうしてか見つかってしまって、1台しかけるのがやっとでした。なるべくソファーから離れないで下さい」

 それは、ソファーから離れると危険信号真っ盛りっと、いうことか?よし!絶対に離れるもんか!?

 と、ここで、いくらなんでもにっくき倉吉とエッチなどできないので、その場合には不本意ながら【腐男子友の会】に救助をお願いしている。

 【腐男子友の会】からは、かなりブーイングが上がったが、どうせ俺が地獄に行くのであれば、杉崎君の身体はきれいなまま雪次に返してあげたいと思ったのだ。



「あと、温室の外ではカメラを見ながら僕が待機して、逐一集会場に控えている【腐男子友の会】その他の会員と連絡を取り合います」

「じゃあ、何かあった時は?」

「はい、状況を見て助けに入りますが………」

「『が…』?」

 何か、嫌な予感するなー。

「えっと、僕達、あのー、その名の通り『腐男子』なので、時折り暴走して………あのー、助けに入るより、萌えている可能性が高い訳で………」

 要するに、俺が倉吉に襲われている時、萌えている可能性があり、助けに入るより目をギラギラさせて鑑賞会…なんて、腐行事に発展するなんてことがあるっと、言いたいのだろうか?

 あまり確認したくないが、そのように尋ねるとは、返答は予想を外れることはなく…。

「凄いです!!僕等のことよく理解していますね!!さすが、bSが僕等に紹介する人だ!!」

 手を叩かんばかりに目をキラキラさせて、喜ぶbP10。

 ………なぜにそこまで喜ぶ?そして、bSとは古市のことであり、『さすが』と呼ばれるほど、あいつは【腐男子友の会】では地位が高かったりするのだろうか?

 そんな疑問を抱えつつ、頭の痛い問題が増えてフラフラしながら、温室に向かう。



 『自分の身は、自分で守れ!!』。どこかで聞いたような台詞が、頭の中でグルグル回っていた。

 と、とりあえず、復讐開始だ!!


[後退〜♪][前進〜♪]

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