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死神とダンス♪
04.復讐ですぅ♪

「じゃあさー、死神。俺がその杉崎君の身体をもらって、彼氏………元カレと寄りを戻すとかって、条件はオッケーになる?」

「………本気で愛されると、条件はクリアーされるけどぉ〜………。まさかぁ〜、もう一度寄りを戻す気ぃ〜?お勧めできないけどぉ〜」

「何か問題ある?」

 何か死神が含みのあるようなことを言うけど、俺の頭の中は、すでに薔薇色、お花畑状態。



 そうだよね〜、この手があるよね〜。きっと、事故のことあるし、気を落としているはずの幼馴染をなぐさめる、俺(身体は杉崎君)。

 幼馴染のことなら小さい頃から知っているし、正体は明かさなくても、もう一度恋人になることは、たぶん簡単だ。

 何て言ったって、約2年は付き合っていたんだし!!

 幼馴染は、誰か好きな人がいると言っていたけど、そんなの俺に振り向かせればいいだけだ!………と、なると、杉崎君の容姿がよほど悪くない限り、簡単だよね。

 平凡容姿の俺ですら、美形幼馴染の恋人になれたんだし…。

 で、恋人になったら、今度は学園でラブラブ…とか。

 グフッ、エグッ、ウブッ←忍は、何か妄想してキモくなっています。



 死神は、汚いものでも触るように、チョイチョイ大鎌の柄で俺の肩を突いて忠告する。

「忍クン、忍クン、その案さぁ〜、止めた方がいいような気がするなぁ〜」

 俺は、ばい菌かぁー!!…思わず、突っ込みそうになったが、それよりも何で?って、思うほうが先で、死神の方を向いて眉を顰める。

「あのさぁ〜、忍クンは、本当は植物人間なんかなるはずじゃなかったんだよ。いくら、幼馴染クンを庇ってもねぇ〜」

「はぁ?それってどういう意味!?」

「実はねぇ〜、幼馴染クンは、忍クンに庇われたあと、いの一番にバスから飛び出して、怪我もないのに救急車に飛び乗ってねぇ〜。しかもぉ〜、忍クンが発見されにくいところに挟まれていることを話すのを忘れてねぇ〜、だからぁ〜、忍クンが救助されるの遅くなったんだよぉ〜」

 死神の話しによると、さっさと幼馴染が俺の存在を知らせていれば、植物人間になることもなく、間違っても死神に魂狩られる事態にもなってなかったと………言うことらしい………。

「はっはは(乾いた笑い)。それじゃ、幼馴染は俺の葬式の時は、<すんっごく>(←強調)哀しんでくれたよなー(罪の意識で…)」

 俺は、そうであって欲しい…なんて、希望で言ってみるが、あっさり、死神から否定のお言葉より酷い現実が突きつけられる。

「残念ながらぁ〜、忍クンの葬式には出席はしたけどぉ〜、すぐに学校に帰って、かわいい男の子とイチャイチャしていたよぉ〜」



 ブチッ!!

 何かが俺の中で切れた………。

「死神…、さっきのことだけど、もし、馬鹿男(幼馴染)に本気で惚れられて…のち、俺がおもいっきり捨てる………なんて、ことでも、その契約有効になるのかな?」

「ちょ、ちょっと、忍クン、何か目が据わって怖いんだけどぉ〜、私ぃ〜、チビリそうぉ〜〜〜」

「そんなことより、死神、で、どうなんだ!!馬鹿男に(本気で)惚れられて→俺が(グチャンメッタンにして)捨てる!!この構図でも、身体と魂の融合はできるのかぁー!!」

「は、はひぃ〜〜〜!!できますぅ〜!オッケイですぅ〜!だから、凡人顔で私に凄まないで下さいぃ〜〜〜!!」

 最後の『凡人顔』は余計だ!頭にきたので、死神に蹴りを一発入れ、これからの計画を立ててみる。

 まぁ、立てると言っても、さっき言ったように、幼馴染に惚れらる努力をし、その後、こっ酷く振ろうと計画しているだけだが…。



「フッフフフ………(エンドレス)」

 1000年の恋もこれほどコケにされると、憎しみに変わる………俺はやる!絶対、やって成し遂げてみせる『復讐じゃーーー!!!』

 俺は、震えるような文字で契約書にサインし、ずっと笑い続けていた。

 その様子を死神は、ガタブル震えて何か言いたそうだったが………文句があるなら、言ってみろ!っと、眼光で黙らせた。


[後退〜♪][前進〜♪]

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