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死神とダンス♪
44.文通相手★

 只今、俺本来の家に帰省途中………付き添いは雪次…と、姿は見えなくても死神もいるはずだ。

 真夏真っ只中、本当はテクテク歩くのではなく、伯母夫婦に車を出してくれると言ったのだが、場所が場所だけに丁重にお断りし、バスでこの街にやって来た。

 もちろん、バスを降りると歩きになるのだが、俺はもうバテバテ。

 雪次がそんな俺を見かねて、以前の羞恥プレーのように抱き上げようとしたので、死んでも自力で歩きます!!

 こんな街中でされて………あまつさえ以前の俺を知るの知人友人に見られたら、俺、軽く死ねます。←姿は違えど、恥ずかしさは一緒。

 しかし、ここで問題がある。俺の隣の家は………倉吉の家なんだよね。

 でも、そこは【腐男子友の会】の情報で、隣の家に倉吉はいないとの連絡を貰ったので、セーフ!!

 使えないっと思っていた【腐男子友の会】…初めて、俺の役に立ちました。

 ちなみに、倉吉は夏休み中、金持ちのセフレの家に遊びに行っているらしい…。←アソコが腐って死んでまえぇーー!!



 雪次に励まされながら、到着した懐かしき我が家。

 クリーム色の外壁が懐かしさ満点です!

 父さん家のローンまだまだあるけど、頑張っているかな?母さん、ダイエット少しは成功したかな?妹は平凡顔ながら彼氏はできただろうか?

 様々なことを玄関前で考えていると、玄関の扉が開き懐かしい顔が………。

「か!(あさん!!)」←( )内は、雪次に口を手で塞がれ、声に出ていません。

 セ、セーフ、俺!!そして、ナイス雪次!!よくぞ、とっさに俺の言葉を塞いでくれました!!

 あまりにの出来事に、一安心と思い大きく息を吐く………が、一安心ではなかった。

「あのー、どちら様でしょうか?」

 平凡顔の母が俺に訊ねる。………やばい、かも…。



「えっと、あのー」

 そう言えば、俺、自分の家に還りたいとは言っても、還った時に家族にどう説明するのか忘れていた。

 まさか、自分の今の正体バラすのはダメだし…。

 友人?………いつ、俺が天使容姿の美少年、杉崎君と知り合うきっかけがある!!て、ことは………。

「うーっと、僕…あのー、松下君と………えっと…」

 ワタワタと身振り手振りで、何とかいい案がないか考えるとけど、思いつかなくて…そのうち、雪次が…。

「文通相手」

「そう、僕、実は松下君の文通相手で!!」

 て、おい!雪次、今どき『文通』って何だよ!!そんなのどこの化石時代の通信手段だよ!!

 自分も気づけよ〜、せめて、メル友とか言い換えればよかった。

 が、ここで、母はにっこり平凡顔で微笑み「そうなの〜」と、気の抜けた返事をする。

 母さん、俺が死んでも、そのボケっぷり変わってないのね…。


[後退〜♪][前進〜♪]

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あきゅろす。
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