死神とダンス♪
34.温室、再びぃ♪
復活した日の放課後。
「わかったな。どんなことがあっても、そこの奴と一緒に行動するんだぞ」
「うん」
「あのー、そこの奴って、俺のこと?しかも、俺、今日は【腐男子友の会】があって出席しなきゃならないんだけど…」
「「「………(いつも、思うのだが【腐男子友の会】って、どこで活動しているんだ?)」」」
上記↑発言しているのは、上から雪次、俺、古市、クラスメイト達の心の声です。
クラスメイト達の心の声は、俺も何気に気になりますが………ここは、軽くスルーしましょうね!
下手に場所を知っても、そこに集まる者にへんな妄想ネタにされる恐れがありますから。
雪次と別れて、古市と一緒に倉吉のいる場所へ行く。
今度は雪次のお許しもあるし、古市は雪次に無言の圧力で、俺から離れることを禁じられているので、温室に一緒に入ることになっている。
古市はケータイで、【腐男子友の会】に連絡をとり、今日の集まりの欠席理由を話すと、なぜか仲間から嬉々とされ、俺を丁寧に案内するよう命を受けたらしい。
その時、古市は何やらブツブツ仲間である【腐男子友の会】に文句を言っていて、耳を澄まして聞いてみると。
「―――みんな、俺を『平凡総受け』にしようと画策しているな。今度の同人誌で俺をモデルに『BL漫画』を描くつもりか。いやいや、その前にしのタンに生徒会コンプリートしてもらって―――」
………何やら、怪しげな話しなので、これで切り上げさせてもらいます。
何気に【腐男子友の会】とは、仲間でも平気で売る…なかなか、冷酷な組織なようであるようだ。古市、ガンバレ!
温室に入ると「しぃーーーん」………はい、誰もいませんでした。
呆然としする俺に、古市は真っ赤なソファーに置かれた置手紙ならぬ、置きミニ黒板を手に取り、そこには書かれていたことは…。
【本日、生徒会室にて仕事アリ。温室の蝶達、明日また会おう!】
倉吉の字でそう書かれていた。………サブイボ大発生!!
なになに、この『蝶達』って、ヤツ(倉吉)は馬鹿か!!何気に復讐しようとしている相手がこんなんで、本当に俺、落とせるんだろうかっと、不安になるぞ!!
「ふっふふふふふふふ、ふっへへへへへへ」
俺が腕のサブイボをさすっていると、どこからともなく無気味な声が温室に響き渡る。
うん、声の正体がわかるよね。
ここは、この声を無視して、一先ず、寮に帰ろうっかな…復讐相手である倉吉もいないことだし…。
俺は無気味な声を発するモノを見ないようにして、くるりっと向きを変え温室から出ようとする。
が、ここで、やはりというか、俺の肩をまるで逃がすもんかっと、言うように掴んでいるモノがいて…。
「古市君、今日は僕このまま寮に帰るね、会長もいないようだし…」+引きつる笑顔。
「何を言うんだ、しのタン。これから、君には生徒会コンプリートのイベントが待っているのに、さぁ、行こうではないか!生徒会室へ!!」
それからの俺は………皆さんが簡単に予想していることだが、満面な笑みを浮かべた古市に生徒会室まで、ズルズル引きずられるようにして連れていかれた。
どうせ、今の俺には古市に対抗すべき体力ないよーー!!
本来この身体は、杉崎君のモノであって、しかも、運動神経−100!!腐男子を止められる力などあるはずもない…。
[後退〜♪][前進〜♪]
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