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死神とダンス♪
30.大魔神降臨ですぅ♪

「しのぶは、小さい頃から心臓病で走ることはおろか、体育など参加することはなかった。それでも、時折り、体育の手伝いとして玉拾いとかしていたが…」

 先を聞くのが怖い………なんか予想できる気がする。が、それよりも壮絶なるモノを雪次は語りだす。

「玉拾いするとなぜか、玉に乗り上げて盛大に転ぶ。飛んできたボールなど顔面キャッチが常識。バレーネットを片付けようとすると、なぜか自分を絡ませ投網で捕獲された魚になる。あと、―――」

「もう、いいです!!」

 俺は雪次の言葉を止める。

 このままでは、何もなくても転ぶとか出てきそう…。

 こんなことを考えていると、雪次は俺が思っていることとシンクロしていて…。

「それでも、しのぶの身体に忍が入ってから、何もないところでも転ばなくなったな…」

 ………もう、何も言うまい、考えまい。



 それでも、この運動神経−100が、身体と魂の融合ができてないからではなくて、ひとまず一安心。

 これで、心置きなく復讐ができる。そう、復讐が………。

「あぁーーー!雪次!ヤツ(倉吉)がヤツが俺にキスしてきたー!!しかも、俺に惚れるどころか、『セフレ』にしようとしているーーー!!倉吉の分際で、ぐや゛じぃ〜〜〜!!」

「どういうことだ?そもそもなんで、しのぶの運動神経が破壊的なのがわかった?」

「あっ………」

 そう言えば、雪次に何も言わず、倉吉に会いに行ったんだよな…。

 しかも、今日は転校初日だから、身体のことを考えまっすぐ帰れ、何て言われた気がする。

 チラリッと雪次の顔をのぞき見てみると、そこにはお怒りの大魔神様がいました。

「………」

 雪次は俺と目が合うと、無言で威圧し………訳するとどうも、『早く理由を話せ』と、言われている気がする。

 迫力満天な大魔神様に、俺は逆らうことなどできるはずはなく………洗いざらい、こうなった経緯を説明した。



 話し終わると、眉間に大量に皺を寄せた大魔神様は、何やら考え事をしていて…ポツリ、ポツリと簡潔に俺に確認してくる。

「オレに黙って会長に会いに行き、会えはしたもののキスされたあげく、惚れさせるどころか『セフレ候補』にされたと?」

「は、はいぃー、何とも情けないことに………」

「でも、良かったんじゃないか?<一応>(←強調)セフレ候補として認識してもらえたんだし」

 雪次君、なぜ『一応』を強く協調してくれる。

 しかも、『セフレ』じゃ、倉吉を俺に惚れさせることはできないんだぞ!

 ………まぁ、まずは身体から陥落させてって、手があるかも知れないが、俺にそんなテクを要求するな!俺はまだバックは、清いままなんだ!!


[後退〜♪][前進〜♪]

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