死神とダンス♪
13.事情説明ですぅ♪
と、ここで、いつものように場を読めないお馬鹿な死神が登場!
「はい、そこまでぇ〜!忍クンも雪次クンも、この私こと死神の話を拝聴してくれるかなぁ〜?」
「「………」」
なぜか、手に白扇子を持ち、ビシッと構えている死神。何がしたいかわからないが、扇子を広げて仲裁しているつもりなのだろうか?
そんな死神を見て、きっと思うことは違うけど、雰囲気的に俺達は同じことを考えていたような気がする。
『コイツ、一度殺してもいいか?』…そう思ってもおかしくないよね?
あれ?そう言えば、死神は普通の人には見れないはずなのに、小田桐君には視えているか気がする。
「小田桐君、もしかして、この馬鹿………もとい、この死神が視えていたりする?」
「突然、俺達の前に現れた。一応、驚いているが、それよりも、君、その口調………理由は、そこの自称死神に聞いたほうがいいのか?」
「はぁー、そのー、一応ホンマモンの死神なんだけど、俺から事情説明するには、そこの馬鹿(死神)からでお願いします」
意外と冷静な、小田桐君。突然現れた怪しいモノにも動じないとは………君は、大物ですね。
と、いうことで、事情説明は、死神がすることになった。←かなり、不安だ。
ちなみに生きている人…小田桐君に死神が視える理由は、死神の仕業らしい。
「この身体の中に入っている魂は、松下忍クンって言いますぅ〜。実は、誤って私に魂狩られてしまいましてぇ〜、で、ちょうどその時、死亡しました、杉崎しのぶクンの身体に魂が入ることになりましたぁ〜」
「それじゃ、しのぶは…」
俺、もとい杉崎君の身体をじっと見つめる小田桐君。俺は杉崎君の最後を話す。
「うん、去年の12月に病院に運ばれた時、杉崎君は死んだんだ。心臓病で………」
「うんうん、残念だったねぇ〜。でもぉ〜、しのぶクンも忍クンに身体を譲ったことにより、早く転生できるようになったんだよぉ〜」
おい!全然残念そうに聞こえないぞ、死神!
思わず、突っ込みたくなるくらい軽く話す、死神。
それでも、小田桐君の口からは、「そっか…しのぶは逝ったのか…」と、寂しそうな声しか聞こえなかった。
もしかして、小田桐君は杉崎君の身体の危険信号を感じていたのだろうか?
あの時、ケータイが無言になっていると、すぐに救急車を呼んだし………何かしら感じていたんだろうなー。
しかし、ここで俺がシリアスモードに入ってしんみりしていると、死神が俺の秘密にしておきたいbPの情報をあっさり暴露してしまう。
「あ、そうそう、聞いてよぉ〜、雪次クン!何と、忍クンってば、生き返って自分の幼馴染に復讐計画を立てちゃってるんだよぉ〜。その、計画ってば、自分を惚れらせて、思いっきり振ろうなんてぇ〜、かわいいこと考えているんだよぉ〜」
おい!死神、なんつーことバラしてくれるんだーーー!!
小田桐君に「幼馴染の身体を貰って、そんなこと許すか!!」とか、言われるのがオチだろーーー!!
最悪、小田桐君のスポーツ体系のその身体で、ゲンコなんかされたら、俺、マジ泣きするぞ!!
ビクビクしながら、小田桐君の顔色を伺うが、彼はなぜか平然としていて、顔色一つ変わることなく「大変たな」と、一言呟いているだけだった。
小田桐君………君は大物なのか、はたまた興味ないっと、いうことだけなのか………。
それにしても、それでいいのか、小田桐君?
一応、俺の魂が入っているとは言ってもこの身体は、君の幼馴染、杉崎しのぶ君だったのだが…。
[後退〜♪][前進〜♪]
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