死神とダンス♪
11.戦いですぅ♪
ちなみに、接近戦の攻防は以下のとおりだ。
「しのぶ、身体拭いてやる」
「ありがと、雪次」
小田桐君の言葉に、俺はそう言って、ニッコリ微笑むオプションまでつける。
「………」
ここで、沈黙する小田桐君………今の俺のどこにバレる要素があるんだーーー!!心で叫ぶもののそれを表に出さないようにして…。
「どうしたの、雪次?僕、何か変なこと言った?」
上記発言+ちゃんと【杉崎しのぶ物語ぃ〜】の資料どおり、首をコテンッと傾げるのも忘れません。
しかし、ここでも小田桐君は、無表情ながらわずかに眉を寄せていて…。
「しのぶ、お前―――」
「あぁーーー!ほら、雪次、ちゃんと身体拭いてよ!」
俺は、小田桐君の言葉を遮り、パジャマのボタンを外しはじめる。
そうすると、小田桐君はため息をつきつつも、濡れタオルで俺の身体を丁寧に拭いていく。
………良かった〜。今回も最後の言葉を言わせずに済んだ〜〜〜。
なぜに俺が小田桐君の言葉を遮ってまで、続く言葉を言わせないようにしているのかというと、死神との契約確認のせいだ。
死神に【契約書】の確認をした。俺が今の身体で杉崎しのぶとバレると地獄行き。しかし、そのバレるとは?
心で思っただけでも、バレるという意味になるのか?言葉に出されないのであれば、ギリギリセーフになるのではないか?
その疑問を死神にぶつけたところ、死神が閻魔様に書簡を送り、言葉に出されないのであれば、セーフとの回答を頂いた。
ラッキー♪………なのか、よくわからんが、それから、俺は小田桐君がNGワードを飛び出す前に遮るようにしている。
そのたび、死神には大笑いされられているけど………こっちは、生きるか死ぬかの問題なのだ。笑われるくらい大目に見てやるよ!
俺の復讐計画より先に、この厄介な杉崎君の幼馴染を何とかしないと、俺に明日はこない。
しかし、いい手ないんだよね〜。はぁ〜
そう、明日はない。
この言葉どおり、俺は4月某日伯母夫婦宅の俺の部屋で、聞いてはならぬ言葉を聞くことになる。
「しのぶ………違う、お前はしのぶじゃない。いったい誰なんだ?」
今まさに俺はピンチ以上の、地獄行きが決定した。
[後退〜♪][前進〜♪]
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