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死神とダンス♪
10.バレてますぅ♪

 12月に俺が死んで、杉崎君から身体を貰って………1月、2月、3月…なぜか俺の魂と杉崎君の身体の融合はうまくいかず、動きの鈍くなった身体のリハビリを続けている。

 それでも、当初より普通に動かせるようになったが、受験は延期………のち、どこかの学校に編入試験を受けることにしようと、杉崎君の伯母さんに言われている。

 杉崎君の伯母さんは、めちゃ俺に甘い。

 ちなみに、伯母さんの旦那さんも俺こと杉崎君を自分の息子以上に可愛がり、俺を甘やかしてばかりだ。

 この言葉でわかるとおり、杉崎君の伯母さん夫婦には俺の正体はバレていない。

 なぜバレてないんだ?………何て、思っている人がいるのでネタばらししよう。

 【杉崎しのぶ物語ぃ〜】の資料で読んだのだが、杉崎母が亡くなってから、杉崎父と杉崎伯母で壮絶な喧嘩をしたらしく、交友関係を絶っていたらしい。

 そして、杉崎父が1年前に亡くなった時、杉崎伯母が杉崎君を引き取りたいと申し出、それに杉崎君も喜び了承した。

 しかし、杉崎君は長年父と2人で暮らしていたアパート離れることを嫌がり、1人暮らしをしていたため、あまり伯母夫婦との接触はなかったらしい。

 でも、倒れて病院に運ばれた今、伯母夫婦は俺(実際は、杉崎しのぶ君)と一緒に暮らしたがっている。てか、強制でアパートはもう引き払われ、伯母夫婦の家に引越し済みらしいけどね…。

 そんな、伯母夫婦は、はじめ泣き落としで俺を説得し、伯母夫婦の家に引越ししてもらう予定だったらしいが、俺はそのアパートに生活したことがないので、未練も何もない。

 なので、伯母夫婦が泣き落としに掛った時、俺も杉崎君に成りすまし、可愛くぶって「これから、よろしくお願いします。伯母さん、伯父さん」なんて、笑顔付きで言ってみました。

 これには、2人に感激され力いっぱい抱きしめられて………一時、違う理由で昇天しそうになったよ…。



 そうそう、死神と俺の関係はまだ続いていたりします。俺の側に常にいます。

 まだ、半死人(魂が身体に定着してない)の俺は、死神の姿も声も聞こえます。時々、妙なモノまで見えるが………見なかったことにしておこう。

 死神よ、君はM地区担当の魂を狩る仕事があるのではないか?

 そう思って聞いてみると、死神は手品のように白いハンカチを取り出し、目元を押えたまま、閻魔様に俺のことが解決するまで、今の担当から外す…なんて、ことを言われたらしい。

 自業自得………俺の魂を間違えで狩ったのだから、最後まで俺に付き合ってもらおう。



 で、問題の杉崎君の幼馴染の小田桐雪次………まだ、バレていません。いや、バレていると言ったほうがいいのか?ビミョーです。

 さすがに、小田桐君も高校の受験が控えていたので、たびたび俺の病室まで訪ねることはなかったのだが、それでも、杉崎君の言ったとおり、小田切君は杉崎君のオカン的人だ。ということで、来るたび世話をしてくれる。

 接近戦の攻防………死神は俺が小田桐君に世話をしてもらうたび、そう言う。←死神曰く、緊迫した状況下だと言いたいらしい…。


[後退〜♪][前進〜♪]

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あきゅろす。
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