死神とダンス♪
95.その後のぉ♪C(Side.黒様)
『あぁぁん………あん、雪次ぃ………』
グチャグチャ、バシュバシュ。
如何わしい声と身体がぶつかる音が部屋に響き渡る。
そんな中…声が響く機械を止める手が…。プチッ。
「で、この凄い喘ぎ声………しのタンこと杉崎しのぶ君だよね」
「はい、副会長………じゃなくて、黒様」
「今更、どっちでもいいよ。ここは俺の部屋だしね」
私の言葉にビクつくbP10こと水島君。彼の隣にはbSこと古市君がいて、一緒にソファーに座っている。
反対のソファーには、bPこと黒様…改め、里見黒陽(サトミ コクヨウ)、役職、生徒会副会長だった私が座っている。
私は、『腐男子』と分類される者で、学園では【腐男子友の会】bPの黒様として活動している。
もちろん、この学園にいる生徒達には内緒でだ。
ソファーを挟むようにテーブルが置かれその上には、音楽プレイヤー………ではなく、盗聴器の再生機が置かれていた。
冒頭の喘ぎ声が記録されているものだ。
さて、このようなものがなぜこの場あるのかというと………。
「あのぅーーー、ワザとじゃないんです!!あの時(※58話参照)マイクを回収するの忘れて、それを昨日思い出して…。まさか、いつの間にかしのタンの部屋で、スイッチが入っている状態になっていたなんて…」
「ナイス!!水島!!同学年の下っ端とは思えない、このようなおいしい作業!君は【腐男子の友の会】の鏡だ!!犯罪者になっても、生温かく見守ってやるかな!!」
「古市!盗聴器のこと思い出してスイッチ入れたら、この声!!僕、驚いて相談しに行ったのに、お前が録音をし始めたんだろ!!僕は止めようって、言ったのに!!どうするんだよ、コレ!!」
勢い余った水島は、テーブルをドンッと叩くと、再生機にスイッチが入ってしまい…。
『いやぁー!雪次、もうダメだってぇ!』
『忍、あともう一回だけ…』
そのあとは、拒否するしのタンを言葉たくみに言い聞かせ、またしても………。
「「「………(しのタン、お初なのに!!やっぱり、小田桐君は、セックス時には鬼畜キャラだったのか!?)」」」
私達がそのようなことを思っている間も、しのタンの喘ぎ声は部屋に木霊していた。
その後、この再生機とともに、しのタンの部屋にある盗聴器をどうするか話しあったのだが、それよりも、しのタンの話し(喘ぎ声)で盛り上がり話は進まず………3人でしのタン&小田桐君の部屋に向かうことになった。
ちなみに、【腐男子友の会】仕様で、皆お面を付けてこそこそ人目に触れならない様に向かう。
私は、いつものドラ○もん。古市は、オカメ。水島はヒョットコだ。
古市と水島のお面がなぜこのようなものになったのかは、急遽、しのタンに会いに行くことになったので、私の予備のお面を貸したためだ。
人に見られないように進み、しのタン&小田桐君に到着。
インターホンを鳴らせば、そこには小田桐君の姿が…。
「こんにちは、しのタンはいますか?」
「あぁ、お前達か…。忍はまだ寝ている」
小田桐君は私達のことを知っているので、気軽に声を掛けるが………しのタンが「寝ている」発言に、私達は腐の方向へ妄想を膨らませていて…。
「今、もう昼過ぎていますけど…」
「昨日、激しくヤリ過ぎた」
「「ぎゃ〜〜〜♪」」
小田桐君の簡潔過ぎる発言に、古市と水島は手と手を合わせ萌えている。
そういう私も一緒に叫びたいのだが、本題がある。
「それでは、しのタンに貸していたものを回収させてもらいたので、部屋に入って探してみてもいいだろうか?」
私の言葉に小田桐君は、何やら考え込み玄関前で私達を立たせたまま、少し待っていてくれっと、言われる。
私達は大人しく待っているものの、何やら嫌な予感がし、お互い顔を見合わせてしまう。←お面越しだが。
[後退〜♪][前進〜♪]
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