俺の幽霊事件簿まとめ
File.6
このオカマ双子は幽霊部員で、名前は、小塚サキ&サク(こづか さき&さく)という言い、幽霊部で一番の稼ぎ頭だ。
主に幽霊部では護符を作っている。
ここで、ガタブル震えているオカマ双子の話しを盗み聞きしてみよう!
「アタシ、何気に幽君が怖いわ。確かに八緒様達から手を出せば家ごと潰されるって、言われているけど、幽君自身に何かされそう………」
「負けちゃダメよ、サキちゃん!!サキちゃんは八緒親衛隊隊長!そして、ワタシは副隊長!威厳をもって幽君に接しようって決めたじゃない!!」
「でも〜」
「ワタシも怖いんだから………でも、サキちゃんが一緒なら頑張れるよ!」
「そうよね、サクが一緒だもんね!」
「うん!」
その後、臭いお茶の間劇場のようにヒシッと抱きしめ合う2人。
今日は女子高生の制服なので、危ない雰囲気を漂わせている。
バックに百合でも咲いていそう…。
何気にその光景を見て、俺ってこのオカマ双子を怖がらせている存在なのか…と、うんうん頷いていると、側のソファーで寝そべっていた幽霊王子がのっそり起き上がる。
幽霊王子(俺命名)ことキーファー・S・ローズ、幽霊部部長。
今日は何気に大人しい…何か悪い物でも食べたのだろうか?
そう言えば、陰陽師という実家で霊能者という異例の特待生(←北斗に詳しく聞いた)として転校して来たと言う賀茂北斗君。
俺の時の展開を考えるのなら、いの一番に幽霊王子が北斗を幽霊部員にスカウトしに幽体離脱して会いに行ってもいいはずなのに、今日は教室で一度も見かけなかったな…。
それとともにちょっと今日、教室で感じた違和感を思い出した。
今日、教室でザコ(浮遊霊)どもを1匹も見なかったな…。
俺が何気に今日の異変について感じていると、幽霊王子から「おかしい…」と、嫌に深刻な声が聞こえてきた。
「何か変なことでもあったんですか?」
俺の声にソファーにきちんと座り直した幽霊王子が、顎に指をかけ、美形の顔を歪めながら話始める。
「今日、賀茂北斗君にスカウトをかけるべく、会いに行った(もちろん、幽体離脱して)。が、彼に近づくと弾かれてしまって…」
幽霊王子は今日一日、何度も北斗に挑戦まがいなことを仕掛け、そのたび、弾かれていたらしい。
「えっと、それは北斗が護符なんてものを持っているという意味でしょうか?」
「『護符』かぁ…、でも、護符ごときならオレが弾かれるはずないんだねー。どちらかというと絶対の拒絶みたいな、オーラみたなものを感じるんだよ」
これって、今日教室でザコ1匹も見なかったことも関係しているのだろうか?
そんなことを考えながら、俺は部活動に勤しんだのだが、寮に帰るとより深刻な事態になっていることを知る。←俺的に。
[*祓い給え][清め給え*]
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