俺の幽霊事件簿まとめ
File.19
さてさて、改めてお互い自己紹介…。
「オレはここの幽霊部の部長をしている、キーファー・S・ローズ、2年S組。得意技は幽体離脱!」
元気よく自慢しているよ、この幽霊王子。
「アタシは、小塚サキ(こづか さき)、2年B組。ここにいるサクの兄です。もちろん双子よ〜」
「それで、ワタシが、小塚サク(こづか さく)、2年B組。サキの弟で〜す!」
ユニゾンをといて、話している双子のオカマ。
ついでに兄が八緒親衛隊隊長で弟が八緒親衛隊副隊長だ…そうだ。
良かったな、八緒…女じゃないが、女より可愛い(?)親衛隊で………。
「宇佐原八緒(うさはら やお)、1年S組。…あまり、部のほうに顔は出せないと思いますが、ヨロシクオネガシマス」
なぜ八緒が最後にカタカナ言葉で挨拶しているのかというと、双子の「「きゃ〜!」」と、いう歓声(悲鳴)で顔が引きつっているからだ。頑張れ、八緒!
と、最後は俺の自己紹介か…。
「はじめまして、今日転校して来た―――」
「式部幽(しきぶ ゆう)君。1年F組。転校してくる前まで祖母と2人暮らし。転校理由は、入学当時からの遅刻、無断欠席、授業妨害で、ド田舎学校で退学寸前まで追い込まれたため。ちなみに、髪は銀髪だけど不良ではなく、ただの平凡君」
自己紹介する前に、双子のたぶん兄に全部言われた。
言わなくていいことまで明かされたけど…なんでそんなに俺の事情に詳しいだ?
「サキ、それでも幽君の髪は地毛なんだよ〜、まぁ、平凡なのは変わらないけど。あとは、宇佐原3兄弟とは幼馴染!宇佐原3兄弟の親衛隊は、幽君には危害を加えないから安心してね〜」
双子弟の言葉に首を傾げる?
『危害』って、何?思わず、八緒をじっと見つめると…。
「俺等兄弟の親衛隊に幽に危害を加えたら、『家ごと潰してやる』と、脅しをかけておいたから、幽は俺等に近づいても大丈夫だからな」
何とも過激な…っとは、思いつつも、幼馴染3人に気兼ねなく近づけるのは嬉しい。
なんで、俺のことが詳しいのかは気になるが…たぶん、八緒の親衛隊だから調べたのだろう。と、いうことにしておく。
「えっと、八緒、ありがとうな。八緒の双子親衛隊もありがとうございます。で、何でお2人はそんな格好をしているのでしょう?」
「「護符作りをしていたから!」」
「護符?」
「ああ、式部君にさっき説明しただろう?護符は、この双子の手によって作られているんだ。しかも、有名霊能者お墨付き!」
幽霊王子の説明では、冗談まがいのつもりで護符を売っていたが、ある時、妙な効果を発揮したらしい。
しかも、それを鑑定した霊能者からは、「立派な強力な護符です!」と、力強いお墨付きをもらい。
現在では、学園外にも販売しているとか…。
[*祓い給え][清め給え*]
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