俺の幽霊事件簿まとめ
File.2
はじめまして、いきなりの展開で驚いているでしょうが、とりあえず自己紹介をします。
俺の名前は式部幽(しきぶ ゆう)。
ド田舎高校の1年生で、家族構成は俺とばーちゃん、2人暮らしです。
顔は至って平凡のはずなのだが、髪は銀髪、目は黒という、ちょっと変わった容姿をしています。
俺の名前のユウの字は、なぜか『幽』です。
できれば『裕』とか『勇』の字が良かった…。
もちろん、幽霊が視えるから付けられた名前ではない(赤ん坊から幽霊が視えるわけないが)。
名前はじーちゃんが付けてくれた。
じーちゃんは有名な霊能者で、俺が生まれた時たくさんの幽霊が祝福していたとかなんとかで、命名。
ことの真相を聞き出そうとしたいところだが、じーちゃんは僕が2歳の時に病気で亡くなっているため、文句も言えない。
両親も『幽』と、じーちゃんが決めたしまう前に、全力で止めてくれ!
えっと、ばーちゃんと2人暮らしでさっしがつくとおもうが、父母いずれもいません。
5年前、俺と両親は旅行中に飛行機事故に遭い、その時、両親は俺を庇って死んでしまった。
そう、5年前…その時まで俺は幽霊なんてモノも視えない、ごく普通の少年だった………。
*****
5年前の夏休み。※幽のこの時の一人称は、『僕』です。
僕は両親とはじめての海外旅行に喜び、飛行機の中でずっと興奮状態だった。
飛行機の座席は窓側から順に母さん、僕、父さん。
本当は僕が窓側に座りたかったが、母さんが乗り物に酔いやすいため、座席を譲った。
「ねーねー、母さん、アメリカに着いたらすぐ自由の女神を見に行くんでしょ?」
「幽は自由の女神が見たいの?」
普段の僕はどちらかというと家でゲームばかりしていて、完璧なインドア派だ。
それなのに、いきなり行動派になった僕を母さんは不思議そうな目で見つめていた。
「はっはは。母さん、違うよ、幽は自由の女神に興味があるわけじゃなくて、その近場にあるアイスクリームを食べたいんだよ」
「あっ!そういう父さんだって、一緒に食べたいって家で言っていたじゃないか!」
僕がムキになって父さんに怒っている時、突然それは起こった。
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[*祓い給え][清め給え*]
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