俺の幽霊事件簿まとめ
File.1
春うらら。と、言っても、もう桜はもう散っちゃって、あと数日でGWを迎えようとしているそんなある日の出来事。
早朝、俺は某ド田舎高校の登校時にある人に声を掛けてしまった…。
それが、その後の運命を大きく変える出来事になるわけだが、当然その時の俺はまだ気付いていない。
〔ねーねー、ちょっとだけでいいのよ。彼を思い知らせてあげたいだけだって!〕
「お断りします!」
俺達が今言い争っているがいる場所は、人が行きかう交差点…。
突然叫び出した俺に、道行く人が避けて通る。
明らかに俺を白い目で見つめている人もいるが、今はそれどころではない!
俺に話し掛けているのは、きれいな20台前半くらいのおねーさんなのだが、ただのおねーさんじゃない。
どう見ても身体は透けているし、足は地についていない…。
まぁ、ちょっとそれは置いといて…話しを進めます。
〔いいじゃない、ちょっとくらい力を貸してくれたって!〕
「どこが、『ちょっと』ですか!はっきり言いますけど、『呪い殺すのに協力してくれ!』と、言われた時点で、断るのは普通のことです!!」
わかりますか?このおねーさんの正体が?
答えは…『幽霊』です。
〔じゃ、君は私が視えるくせに…力があるくせに…私に協力してくれないの?………それならここで君と………〕
あ、なんかヤバそうな予感が………。
バチバチッ!
空気が一気に下がった状態になり、道行く人達も暖かな朝の日差しの中、急に肌をさすったりしている。
しかも、近場にあるコンビニの看板がグラグラ揺れ始めていて………。
「落ち着いて下さい!こんなところでポルターガイストなんて起こさないで下さい!」
〔それじゃ、アイツを呪い殺すことに協力してくれる?〕
と、おねーさんが問いかけると、いきなり揺れていた看板が止まり、おねーさんは満面な笑みを浮かべる。
これは、確信犯か?
「それは…。まぁ、とりあえず落ち着いて、話しは聞きますから………」
俺は大きなため息をつきながら、おねーさんと人が来ない場所に移動する。
[*祓い給え][清め給え*]
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