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LOVE GAME
□Battle.50(途中から視点なし)

 ここまでは、僕の栄光の『時』とも言える。

 でも、ここから全てが変わってしまう。

 あの時、もし違う道を選んでいたら………そう、考えることもあるが、あの時、それが最良の選択だと、信じていたんだ。



*****

※四季の過去編は、視点なしです。


 四季の生活が変わったのは、中学卒業をまじかに控えた、ある寒い夜。

 四季は、地元O市のO高校に小早川真二とともに進学することが決まっていたので、高校でもサッカーを頑張るぞ!という、そんな楽しい高校生活を思い描いていた。

 しかし、両親が突然『離婚』すると、言い出した。

 元々四季の両親は、仕事人間でそれぞれ違う職種についていた。

 それでも、仲が良かったのは、職場がここO市にあったからだと、四季は気付かされた。

 四季の母が昇進し都会へ転勤………それだけで、両親の仲は破たんした。



 四季の兄である淘季はその時、25歳、役所勤めをしていて自分で道を決められる。

 淘季はこのまま父とともに、O市に残ることを決めた。

 それでは、四季はどうしたかというと、1人都会に行く母親を心配し、一緒に行くと言い出したのだ。

 もちろん、これには父親と淘季が大反対した。

 サッカー環境を考えれば、このままここに残るほうが良いと…。

 しかし、四季は「母親について行く」の一点張りで、渋々父親と淘季は了承し、それでは、都会でもサッカーを続けていく環境でと、サッカーで有名な『北校』に転入することが決まった。



 四季は地元O高校へ入学することもなく転校…その時、小早川真二と約束事をする。

「四季、今度会う時はサッカーの全国大会で!!」

 この約束は、果たされることはなかった。

*****



「都会の『北校』転入できたのは、4月の途中。クラスは何とか馴染めたんだけど、サッカー部ではそうはいかなかった…」

 自分でも顔が歪むのがわかる。

 グッと唇をかみしめると、昴が僕を抱きしめて、トントンっと背中を叩く。

 僕はそれに勇気づけられるように、あの忌まわしい過去へと戻る。


[■負け][勝ち□]

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