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LOVE GAME
■Battle.17(昴視点)

 PM1:00、「O大」VS「S大」のキックオフ。

 と、その前に練習試合のグラウンドはうち(O大)であるからして、時間がくるまでゆっくり芝生で昼食など食べているが、どうにも腑に落ちない。

 アシスタントコーチの悪魔コーチ(斉藤先輩)が試合に入る?しかも、司令塔MFで!?

 別に入ってもいいが、なぜに先輩達がそこまで喜ぶ要素がある?

 たまに足を引きずっているのを見るし、練習中もボールを蹴る姿を見るがそれもほんの数分………まるっきりの怪我人だぞ?

 でも、先輩達のあの喜びようは、練習試合か本試合に出たことがあるということか〜?

 練習風景だけでは、その実力を図れないが………てか、怪我人にどれだけできるかっての!?

 悪魔を10匹飼っているっと言われる悪魔コーチでも、オレの足元にも及ばないだろ!!



「なぁー、明津…。あんま関係ないけど、実は斉藤先輩は怪我する前、スーパーな選手で女にモテモテなんてことあるかなー。ついでに女紹介してくれないかな〜?」

 オイ!まるっきり関係ねー話しだな!?

 隣でタコちゃんウインナーをホークで刺して、どこか遠くに意識を飛ばしているのは、入学式でも隣に座っていた居眠り男と同じ人物。

 名前は林(はやし)…ここからちょい離れたところの出身らしいが、サッカーは高校から。

 何でも陸上部(短距離)だったところをサッカー部に見初められて、陸上部よりモテるかと天秤にかけ、部替えしたという経歴の持ち主だ。



 まぁ、林の話しはさて置き、その他の1年も同様に『斉藤四季』の名で、スマホで検索したりしているが、ひっかかるのはくだらない情報ばかり。

 オレも幼い頃からサッカー少年だったので、必死で頭の中で検索してみるが、やはり何も出てこない。

「なぁ?そもそも、オレよりオマエ達のほうが、斉藤先輩から技術面で指導受けてるだろ?どうなんだ?」

 このオレ問い掛けに、「正確なアドバイス」、「的確な指摘」などという言葉が躍るが、本人はあまり手本を示さないようで、悪魔コーチの口にすることを角先輩達が実践したりしているらしい。

 はぁー、やっぱり、わかんねー!!

 左手で頭をガシガシッとかき、反対の手でコロッケパンを口に入れる。



「明津じゃないけど、俺も斉藤先輩が練習試合に入るのは無理があると思うなー」

「ラスト10分だろ?そんなに気にすることないって!ちょろっと出てまた口で指導するだけだって!」

「だよなー(笑)」

「斉藤先輩、童顔平凡顔だけど実はモテモテとかじゃないかなぁ〜」

 最後の林の台詞はほっといて、最初の3人の台詞にオレも気にしすぎかぁ〜、と同じように笑う。



 しかし、突然、うしろからガシッと肩を掴まれ…振り向くと、ニヤリッと笑っている角先輩がいて…更にそのうしろには斉藤先輩まで………いらっしゃいました。


[勝ち□]

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あきゅろす。
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