喚ばれてみれば…
16.覚悟。
覚悟が足りないっと黒姫巫女に言われた白龍王は、そう言われても仕方がないと項垂れるしかなかった。
自分のつがいにするのが一番の最善策だと判断したはずなのに、いざ人間を見てしまえばいくつもの間違いを犯した。
それに、昨日人間の心臓が止まってしまった瞬間、人間に復讐できて歓喜したと同時に、神の啓示を思い出し恐怖した。
人間…圭は龍人にとって必要なものだ。
なのに、圭が死んでしまっては、龍人の未来を自分が潰したということではないか?
ほどなく、人間の心臓が動き目覚めたと知られが入り心底ほっとしたはずだ。
そして、今度こそきちんっと対処しようと誓った。
だが、いざ目の前にされると…。
「すみません。オレには覚悟が足りなかったようです」
「セレシュティス、きついのであれば、圭のつがいを降りるが良い。なに、圭のつがいはわらわが責任を持って―――」
「いえ、それにはおよびません。人間…圭のつがいはオレで…」
「そうかー。では、セレシュティス、今宵は圭を優しく抱くのじゃぞ」
「はい」
「して、今更だが、セレシュティスは男の抱き方は知っているのかの?」
「…はい」
「ふむふむ、ならば、圭のうしろを解かしそっとセレシュティスのモノを優しく挿入して…」
「…はい」
ここで退席していた、ダウリートもこの場を読み口をはさむ。
「白龍王、うしろを解かす物はこれです。それと、圭は身体が弱いようですので、丁寧に抱いて下さい」
「わかった」
うなだれたままの白龍王の様子にダウリートと黒姫巫女は目を合わせ、これで大丈夫だと笑みを浮かべお互い頷く。
「セレシュティス、再度問い掛けるぞよ。今宵、わらわとダウリートの付き添いは必要か?」
これに対し、白龍王は静かに首を横に振った。
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