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うさぎの初恋
◆27.長耳VS副会長親衛隊。bP

 長耳が本気顔で自分の親衛隊(副隊長+平隊員達)にニッッッッコリ笑みを向ける。

 まじかにいた俺達は、思わず後退りを思わずして顔色を青くするが、反対に長耳の親衛隊は………。

「あぁ〜、この場に好野隊長がいれば…」

「長耳サマの本気の笑み………天然記念物ものだね♪」

「勝負はここから!さぁ、演劇同好会の底力今こそ見せるぞ!!」

「「「おぉぉぉーーー!!」」」

 なぜに長耳の本気笑み(黒笑み)で、気合が入るのか、とっても謎だ…。

 勝負の旗色は………実際、俺達としては判断ができず、沈黙して見つめるしかないが…。



「か、会長、副会長がチョー怖いです」

「ゆり、生徒会役員になったからには、そこは耐えろ…」

「はっははは…立川先輩ってこんなに怖い人だったんですね…。俺も見習って、あの『笑み』を伝授してうさぎに使ってみようかな?」

 上記↑発言者は、里美、城ケ崎先輩、草間のものだが、最後の草間のものだけは勘弁してほしい。

 長耳2号など作られたら、それこそ、恐怖学校として名を馳せそうな予感がする。



「長耳は、あの笑みの下で着々とデーターを集めている………そして、はじき出した答えは間違えることはなく、自分の親衛隊だろうと奈落に底に落す」

 将来は、俺の片腕として働くことを約束されている長耳。

 長耳はそれに胡坐をかくことはなく、より自分を磨く努力を惜しまないが、惜しまないためにある意味、だんだん腹黒くなっているのは仕方がないことなのか?

 俺からしたら、頼もしい!と思うところだが、実際の現場を見る羽目になるとは思わなかった。

 いや、これも将来のため、信頼する部下の働き方を見るのは良いことだと…諦めたほうがいいのかも知れない。

「あっ、副会長が動くよ」

 里美の声で長耳に目を向けると、一瞬目がキラッと光ったように見えた。

 獲物を捕獲するライオンのようだ。

 ちなみに、長耳の捕獲対象となっているの親衛隊は………やはり、変態同好会(※正しくは、演劇同好会)らしく、高性能なデジカメやムービーにて本格的に長耳を撮影し始めている。

 こいつ等に怖いものはあるのか?

 脇役に追いやられている俺達の心の声が重なった気がする。


[*の後退]の前進*]

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あきゅろす。
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