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うさぎの初恋
◇26.うさぎVS副隊長親衛隊。◆

◇◆【視点なし】◆◇

 話題を見ただけで、勝負にならないような気がするのはなぜだろう?…と、考えている読者の皆様、ある意味正解であって正解ではない。

 なぜならば、うさぎがうさぎだからして、対決などということにならないからだ。

 が!

 上記↑の文はある意味間違ってはいないのだが………1つ付け加えるなら、立川長耳副会長親衛隊(演劇同好会)の好野隊長は、ドがつくSの人種ということで…。

 そして、更に付け加えるなら、人の弱点は大好きである訳で………好野隊長並びに平隊員達の衣装が、全員キャ○ツの衣装であらわれたのはある意味、とてもうさぎにとっては不幸なことであった。

「ぎゃぁぁぁ〜〜〜!!」

 家庭科室にうさぎの悲鳴が木霊した。



 猫屋うさぎ…好きなものはウサギ。嫌いなものはネコ。

 うさぎ曰く、ウサギの天敵はネコだと信じて疑わない…が、これは、何も本当にネコがウサギをいじめていたとかっという話しではない。

 このことに関して、うさぎが口を固く閉ざすので、幼馴染である草間雄介にその理由を尋ねることにする。



◇◆【草間雄介】◆◇

「小学3年生の春のことです。その時期、うさぎの家では空前のウサギのベビーラッシュに見舞われました」

 それは、うさぎは大喜びだったでしょ?

「はい、それはもう!!…でも、一羽の母ウサギが育児放棄してしまって、事態は災厄の方向へ…」

 なになに、もしかして、そこでネコが出て来るのかい?

「代理母ってあるでしょ?だから、母ウサギの代わりに育児の終わった母ネコを代理母として仔ウサギを育ててもらおうと、うさぎの両親は考え、知り合いの家から母ネコを借りてきました」

 それでうまくいかなかったとか?

「いいえ!予想に反してうまくいきました!ミルクは人間の手ですが、温もりは代理母ネコが務めてくれて、うまくいったんです!でも、ある時、代理母ネコが仔ウサギを口で銜えて移動しているのを見た、うさぎが…」

 ネコが仔ウサギを食べているように見えたんだ…。

「はい………あの時、誤解だと何度もうさぎに諭したんですが、うさぎはそれ以来、ネコを受け入れられず…今では、ネコを見ただけで叫んで逃げて行くようになりました」

 それじゃ、猫屋うさぎの弱点は『ネコ』なんだね!

「それはもう、毛嫌いを通り越して、オバケを見るように嫌悪する有り様で…」

◇◆◇◆◇



 これでわかるとおり、猫屋うさぎの(大)嫌いなものは、ネコだと理解してもらえただろうか?


[*の後退]の前進*]

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あきゅろす。
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