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うさぎの初恋
◇24.誤解が解ける瞬間。

 ウサギ型の団子を頬張りながら、このウサギ談議(※あくまで、うさぎ視点ではそう思っている)の趣旨を知る。

「へぇ〜、ぼくと朱里が幼馴染じゃないって良く調べたね〜」

「はい、PC同好会に調べられないものなどありませんから!だから、うさぎ君と兎三山様の関係は嘘ですよね!!」

「うーーん、たしかに朱里とは『幼馴染』じゃないけど、ぼくが小学1年生の時にちゃんと出会ってるよ」

「「「えっ!?」」」

 ムニャムニャっと団子を食べ終わり、次はウサギ型サンドイッチに手を伸ばす…が、ここで、「ちょっと、どういうこと!?」と、ライオンウサギ(朱里親衛隊)がぼくの肩をガシッと掴んでくるため、口に入れることは叶わなかった。



 ライオンウサギが、何やら慌てているので、説明してあげよう!

 あれは、忘れもしない、『殿』(うさぎのペット)との出会いを!!←朱里との出会いでもある。

「ウサギ好き7年目のある日、ぼくは夕暮れ時に運命の出会いをしました。それは、とても可愛くて、かっこよくて、黒い姿の―――」

「「「ふんふん!!(おぉー、ここで兎三山会長の登場だね!)」」」

「ウサギちゃんに♪のちに、朱里とともに考えた名前が『殿』というのですが、その後、性別判定の結果『女の子』であることが発覚…。それでも、ぼくは『殿』が可愛くて〜♪あ、そうそう、この時に朱里と出会ったんだけど…。それで、皆さん聞いて下さい!!うちの『殿』はどこのウサギにも負けないくらい可愛くて〜♪出会った時の『殿』は、あんなことこんなこと―――(永遠に自慢が続く)―――」



「「「もう、いいです………十分、伝わりましたから………」」」

 コツコツ(永遠)と、『殿』と運命的な出会いをし、いかにその時の『殿』は愛くるしかったと説明し、その中でちょろっと朱里の話しをし、更に『殿』との可愛さを説明していたら、なぜか止められた。

 まだまだ語り明かしたいのに………。

「えっと、要するに本当に朱里会長と知り合いだった(ちょろっとでも)ことだよね!」

「うん」

「ちょっと、PC同好会どうなってんの〜?」

 ライオンウサギにタジタジになっているロップイヤー(書記親衛隊&PC同好会)。

 でも、ロップイヤーの中の1人があることが閃くと、状況が変わる。

「たしかその時期に、兎三山家で1人の女の子を捜している時期がありました」

「「「女の子?」」」

 ウサギ達の視線が、いっせいにぼくに注がれる。



 あはっ、みんなじっーーと、ぼくを見つめているなんて………ウサギハーレム?みんなお持ち帰りしていいかな?

 ぼくの思想がかなり飛んでいるが、現実に戻される。

「うさぎ君、何かこのことについて知っている?」

 コテッと、首を傾げて考えてみると………そう言えばっということがあった訳で。

「たしか、ぼくと朱里が出会った時、自己紹介が名前だけで………ぼくは『うさ』の略称しか教えなかったから、女の子と間違えたって言っていたような???」

 このぼくの台詞に謎が解けたとばかりに、ウサギ達は納得顔をしていたけど、その後の話しは良くわからなかった。


[*の後退]の前進*]

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