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うさぎの初恋
◆22.登場!副会長親衛隊。

 旧校舎に到着した俺達だが、進路を邪魔する者があらわれた。

「………演劇同好会か?」

 確認するまでもなく演劇同好会なのだが………よほど慌てていたのだろう、メンバーの衣装が統一されてないというか…キテレツな衣装を纏っていた。

「確か演劇同好会って、ヅカ調だったよね?」

 里美の台詞は確認するまでも、演劇同好会の演目は宝塚が多いので、衣装もおのずとキラキラドキツイ衣装が多いのだが…。

「よほど慌てているみたいですね」

「「哀れだ…」」

 ここは普段の長耳であれば一喝し、邪魔者を排除するのだが、それすらも忘れ去れるくらいの姿であって、それは、長耳に続く草間と城ケ崎先輩のハモった声が止めを刺していた。



 演劇同好会の姿………制服の下がミニスカートとか、王子風の衣装なのに顔が乙女系。

「「「………だって、まだ着替え(メイク)中だったのに、隊長がさっさと行って来い!って、追い出すんだもん!!」」」

「「「………(普通にくればよかったのでは?)」」」

 俺達は同じ思考に走り、馬鹿かコイツ等っと心の中で激しく思っていると、1人のまともな女役(男子生徒)が、ズイッと一歩前に出て両腕を広げる。



「好野隊長の命により、これより先には進むことは許しません!!」

 一歩前に出た女役は完璧に役に入りきっているのか、悦に入って目をキラキラ輝かせている。

 そんな訳で、俺等が呆然としているうちに、演劇同好約十数名がそれに続き。

「「「おぉぉー、マリー・アントワネット様、我々も続きます!!」」」

 こうして、旧校舎玄関前で、生徒会(+草間)VS演劇同好会の戦いが始まった。



 実際のところ戦いが始まっても、武器や素手などでの攻撃はなく、所詮、口による言い争いだが、見たくはない…聞きたくはない攻防戦を観戦することになった。

 ちなみに、この後の展開は、演劇同好会はマゾばかりだと認識させられた瞬間だとここに記しておく。


[*の後退]の前進*]

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あきゅろす。
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