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うさぎの初恋
◇01.私立英修高校。

◇◆【視点なし】◆◇

 私立英修高校………男子校の超有名進学校。

 1に勉強、2に運動ができなくても勉強…3、4がなくても、5に勉強をしましょう!をモットーに、特別進学科という上流階級の子供達に帝王学並びに多数の最上級の教育をし、進学科にいる将来エリートコースに進むであろう子供達にも上級教育をし………そこそこ良いけど、英修の普通科かぁ〜となぜかため息を付かれることが多い子供達もついでに教育するのがこの学校だ。

 補足として、英修の普通科といえど、他の高校ではそれなりの成績上位ランクにいける者達ばかりだ。

 一部の人を覗いてだが…。



 その一部(落ちこぼれ)の中にダントツトップの生徒の名を『猫屋うさぎ(ねこや うさぎ)』と言う。

 そして、なぜかうさぎは只今ピンチに立たされているはずなのだが………そのことに本人が気付いているかは、定かではない…。



「いいか、うさぎ!いくら、兎三山朱里(とやま しゅり)会長や立川長耳(たちかわ ながみ)副会長が親衛隊を牽制しると言っても絶対油断は禁物だ。呼び出しを受けてもついて行かない、それと絶対1人になるなよ!」

 こう力説するのは、不幸にもうさぎの幼馴染兼親友となっている、草間雄介(くさま ゆうすけ)。

 しかし、当のうさぎは、その言葉を聞き流し、ウザキの形をしたクリームパンを満足そうに食べていた。

 ピキッ!

 その瞬間、雄介の血管が浮き出るくらいくっきり怒りマークが出現する…が、もちろん、うさぎは気付いていない。

「雄介〜、かわいいウサギパンだけど、食べてみるとこれまた愛情が沸くのはどうしてだろう?」

 のほほぉーんとそんなことを言う、うさぎにがっくり項垂れる雄介であるが、念には念を押して、同じことを教え込んだのは数日前のある日の昼休み。



 そう数日しか経ってない…はずなのに、なぜ、うさぎは『親衛隊』に囲まれているのだろう?

◇◆◇◆◇



◇◆【猫屋うさぎ視点】◆◇

 遡ること数分前…。

 放課後、ぼくは、ある1羽のウサギ並に可愛い………うーん、ウサギの種類としては、モフッて毛を逆立てているライオンウサギのような子に廊下に呼ばれ、「ついて来て」と言われた。

 もちろん、ぼくは雄介の言葉をちゃんと聞く良い子なので…。

「ごめんなさい…。知らない人にはついて行ってはいけないって、言われているし、1人になるなとも言われているので、大変残念だけど、ついては行けません」

 ほらね、良い子でしょう?

 本当はこんな可愛いライオンウサギとウサギ談議に花を咲かせてみたい!!って、思うけど、涙を惜しんで………てっ、なにこの目の前にある可愛いお菓子は〜〜〜!!


[*の後退]の前進*]

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