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当てはなかったんだ。
ただ、こっちに居るような気がして走ってきた。


「は……花びらっ……」


ピンクの花びらが歩いた軌跡を描くように落ちている。


「……実弥?」


小さな期待を抱いて、その花びらを追う。


「……………」


小さな違和感を抱いた時、視界の隅に薄いピンクのベールが見えた。

一気に越前のスピードが上がる。


「見つけた…………藍先輩」


ガッと角を曲がると、座り込んでいる彼女を見つけた。





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