目の前に現れた女に、動揺を隠せない。 寝ているように見えるが演技かもしれない 短剣を構えたままそろりと近づいた。 「おい!」 呼んでも返事はない。 でも近づくのは警戒を弱めない。すると、もぞりとその女が動いた。 「…んー?」 目を擦りながらむくりと起き上がりこちらを見てくる。 こちらを見て大きく開いた目に、驚いているのはこっちだと言いたい。 「え、え?ソディア…さん?」 「なぜ、私の名前を…!?」 突然名前を呼ばれて驚きを隠せない。 会ったことも見たこともない。 私は目の前の人物の名前なんて知らないのに、なぜこの女は私の名を呼ぶのか。 「あー…えー…?」 「お前は、誰だ」 「えと、なまえです」 「違う!何者だと聞いている!」 名乗ったなまえという女。 名前はわかった。それよりもなぜここにいるのか、何者なのか、そちらの方が知りたい。 しかし「うーん」や、「あー」しか言わない彼女にイライラは募る。 「えっと…信じられないかもしれませんが…なんか異世界から来ちゃったみたい、です」 信じられるか、そんなこと お邪魔します 「私をここに置いてください!!」 「は!?」 フレンに会えるのはいつだろう… 20100104 [*←][→#] [戻る] |