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BASARA≫≫SHORTSHORT
その後



「毛利…お前さんがもうちっとばかし正直だったら、俺とお前の関係も違っていたのかもしれねぇな」

わかり辛ぇんだよ、と笑った。

酒を飲む俺の隣には、扇と盃。

寝転がると、そこに毛利が居る気がして手を伸ばした。

その骸を抱き上げた時に触れた髪の柔らかさを思い出し、そっとその空間を撫でる。


許してくれとは言わねぇ。
後悔もしてねぇ。

お前も俺も、この戦国の世で全力であがいて生きて、殺し合った。

それだけの事だ。


お前が何度も救った俺の命。

お前にとっては大事なものなんだろ?
だったら俺は無駄にはしない。
お前が望むまま、生きて生きて、生きる為にあがき続ける。

「…待ってろよ。あの世で会えたら、また一から始めようぜ?」

この魂はお前のモンだ。



唇にそっと風が触れ、俺はそれを受ける様に瞳を閉じた。

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