Novel 勇♀×ピサロ中心
悪夢
「……ア…」
「っあああっ!!ーは、は、はぁ…」
「リア」
「は…あ…、ピサ、ロ」…
真夜中の事。
あたしはいつものように、うなされた。
あの晩から、いく晩もあたしを苦しめた迫る悪夢。
夜、あいつが寝ない事を知っていたあたしは提案した。
あんたの姫さんを助けてやった代わりに、あたしの睡眠を守ってと。
「リア」
悪夢から解放された瞬間、あたしは激しく後悔した。
何故この腕は、私を抱き締めてくれるものじゃないんだろう。
何故、悪夢より現実の方が辛いんだろう。
原因とも言えるこの男に、あたしは何を求めたのか。
「 リア?」
「…もう、私の傍らに来なくていいわ」
…二度と。
その言葉だけは口には出さずに胸で呟いた。
そうなっては、生きる事が悪夢になるもの。
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