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「私の教会は、他と少し変わっているの…。まずはね、この村の事からよね。


あなたが親しくしていたホビットが数名。ホビットは本来はあなた方と同じく、種族同士が集まるけれど…。理由あっているものや、流れてきた者達ね。彼らは器用だから、とても助けてもらっているの。この塔を作ったのも彼ら。


あと…、そうね、話せる魔物もいるわ」


「話せる、魔物?!」


エルフの姫は目を見張る。


「ええ…そうなのよ。」


シスターはちらとピサロを見やる。


「それらは全て、ピサロ様が為された事。必要なだけ、生み、世に配置させる…。全ては私達の世にするためよ」


魔族の王の役割とは。世を統べる事。


幼き頃、父が言っていた事が脳裏によぎった。


手段を選ばず、その身を黒く黒く染め、闇に溶けるように支配しようとする。


逆らう者は根絶やしにし、美しいもののみ、慈悲を施す。が、すぐ飽きるのだと。


天に住まう竜とは、相入れず、最終目的は、その竜を消すこと。


種族を支配すれば、竜も黙っている筈もなく、天に行くすべを持たぬ魔の者の、唯一の竜を下ろす手段でもあったのだがー。


その竜が存在するからこその彼らという事を魔の者は知る由もない。


また、竜が下りてくる保証もない。


魔の者にとって、小狡い人間より厄介だ。


その小狡い人間に力を与え、彼らの、そして竜の望む道を全うさせようとするのだから。




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