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史上最強の恋(忍跡)


跡部景吾、今一番ほしいものは睡眠です
ジローじゃないが、今ならどこでも眠れる気がする
それより、何故こんなに眠いのか
それは…

「恋の病でしょ」
「は…!!?」

跡部と向かいあって座っている、滝が一言
「いつも相手のことが気になるから、眠れないんじゃないの。立派な恋の病だよね」

笑顔つきでサラっと

「ちなみに、忍足ならさっき女の子に呼ばれてたよ。やるねー忍足も」

……………?

「おい!俺は忍足だなんて言ってないぞっ!!」
「恋の病は認めるんだ…。じゃあ、早く行ったほうがいいと思うけど。忍足、競争率高いからねー」
滝は、跡部に忍足の後を追うように促す
「忍足だなんて、言ってねぇ!!」
今更ムキになる跡部に、見てればわかるよ、と滝
「跡部だって、忍足取られたくないでしょ。ほら行った行った」



『忍足なら、テニスコートの方に行ったみたいだよ』

滝に言われた通りに来てみたのはいいが…
「忍足に会って、何しろっていうんだよ…」
別に付き合っているわけでもない(むしろ、きっと自分の片思いだ)
告白されていようが、止められる理由が、自分にはない


「え…」
それは、角を曲がった瞬間にやってきた


忍足が、女子と抱き合っていた


予想していなかったわけではない
こんな所に、呼び出すなんて告白以外の何でもないから
けれども
自分の好きな相手が、ほかの誰かと抱き合っているのを見てしまうのはさすがに、ツライ


「跡部…?」


忍足が、跡部に気づく


「忍足!…は、早く部活、来いよ…!」
跡部は何も言えなくて、ただそう一言、言ってその場から走り去った
忍足が、自分の名前を呼んでいるのが分かったけども、振り返らずに、ただ走った





痛い痛い痛い
胸が、痛かった





「なんで泣いとるん、跡部」


「…早く部活行け、って言ったろ。なんで着いてくんだよ」
あの後、走り去った跡部を、忍足は追ってきたらしい
「だって、跡部が泣いとったから」

「………」
誰のせいだと思っているんだ

「俺、跡部に何かした?俺のせいなら、いくらでも謝るで」

「全部お前のせいだ!」
「は…?」

「俺が最近、寝不足なのも、今こうして泣いてるのも!お前のせいなんだよ!」
何言ってんだ自分
そう思っても、涙もこの想いも、もう、止まらない


「好きなんだよ馬鹿野郎!気づけよこの鈍感!!」


さりげなく優しいところとか
テニスしている時の、真面目な表情とか
低くてちょっと甘い声とか

全部全部


「好きなんだよ…」


「跡部…」
名前を呼ばれた刹那、跡部は抱きしめられていた
「好きや、跡部」


耳元でそっと囁かれた言葉
「なに、言って…」
「だから、お前が好きなんや」


「…さっきの女子は?」
「は?」
さっき見てしまった…脳裏に焼きついてしまった光景の、説明を求める
「あれはな…あっちが告ってきて、勝手に抱きついてきただけや。ちゃんと断ったで?」

忍足の彼女ではない、ということ

「ちょ、跡部、何で泣くん!!?」
せっかく止まりかけていた涙が、再び溢れてくる


うれしかった
これって両想い、ってことだろ?







神様って、本当にいるんだな
(こいつを好きになってよかった)








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終わり方微妙…←
乙部降臨!←
跡部さまの告白セリフは、ちょっとだけノンフィクションです(またか)
もちろん、私じゃないですが←
話を聞いて、切なくなったので
大分、滝さんが好きです←






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