get & gift Bell様より頂き物 (しろあつ) ※Bellちゃんより、ハロウィンの貰い物です^^ †しろあつ 10月31日。 この日は、円堂くん家でハロウィンパーティーが行われた。 各々が好きなお菓子を持ち寄って仮装し、賑やかな一夜を過ごした。 一部のメンバーは、自宅やバスへ帰り、僕とあつやは円堂くん家に泊めてもらった。 そして迎えた、11月の肌寒い朝。 北海道の冬の寒さに比べたら、大したことはないのだけれど。なぜだか、いつもより早く目が覚めてしまった。 隣に寝ているあつやを見ると、まだ寝息を立てて気持ち良さそうに寝ていた。 「もう一回寝よう」 再び布団に包まり、目をとじてじっとしてみるが、 「………寝れない」 あつやを起こさないように、そっとベッドを抜け出す。 いつものユニフォームに着替えようとすると、 ―――コロン 「、あ」 可愛い個包装の飴が一つ、床に落ちた。 拾い上げようとすると、 「……ぅーん…何だよそれぇ…」 「ごめん、起こしちゃったみたいだね」 物音で起きてしまったらしいあつやが、まだ半分しか開いてない目で眠たそうに、けれど物欲しそうに、床に落ちている飴を見つめる。 どうやら、あつやにとってお菓子は、睡眠よりも大事らしい。 たとえ、それが飴玉一個だとしても。 「昨日のハロウィンパーティーでもらった飴だけど…食べる?」 こくり、と頷いたので、手の平に飴を乗せてやる。 あつやは、しばらく自分の手にある飴を見つめた後…僕に目で訴えかけてきた。 仕方ないので、飴を袋から取り出し、口に入れてやる。 カラリ、と口の中で転がる音が聞こえる。 …いいなぁ。 僕もお菓子は大好きだから、食べたかったけど…可愛い弟の為なら。 うん、仕方ないよね。 ………何味なんだろ? なんて、色んな想いを巡らせながら、あつやを観察する。 いつもより寝癖でハネている、ほんのり朱色の髪。 少し開けたパジャマから覗く、白い肌。 今は眠そうに、ぼーっと一点だけを見つめる、オレンジの瞳。 甘い香りが漂う、小さな唇。 試合中に見るあつやとはまた違っていて、なんだか可愛いなぁ。 そういえば、昨晩のあつやは、ラム酒が入っているチョコレート(一体誰が用意したんだろう?)とは知らずに食べてしまい、酔って大暴れしたんだ。 あの時のあつやも可愛かったなぁ。(様子は、ご想像にお任せするよ☆) そんな、色んな一面を持つあつやが、 愛しくて、 愛しくて、 奪ってしまいたくなる。 飴玉が口の中で右へ左へと移動する。 カラリ、 カラン… 甘い香りが漏れる唇へ、吸い寄せられる様にして、 「、っ」 柔らかく重なり、甘く広がるのはイチゴの味。 あつやが眼を大きく見開いて驚いていることも気にせず、今度は舌を入れて、あつやの口の中で飴玉を転がす。 あつやは抵抗することなく、されるがままに溶けてゆくイチゴ味を二人で堪能する。 唇を離し、満足した様に舌なめずりしてあつやを見ると、ぽかんと口を開けたまま固まっていた。 オレンジの瞳は、瞬きすることを忘れているかのように、じっと僕を映す。 「…! ごっ、ごめんっ」 自分の犯した罪に気づき、急に恥ずかしくなって、全身が熱くなる。 …あつやに嫌われたかな? けれど、あつやは怒ることもなく、ゆっくりと口を開いて、 「…あ、飴が食べたかったんなら、我慢しないで素直に言えよっ」 そう言って、そっぽを向いた。 表情は見えないけど、耳まで真っ赤になっていて…きっと、照れているんだと思う。 僕は、そんなあつやの言葉が嬉しくて、 「…ありがと」 そう言って、今度は火照った頬に優しくキスをした。 すると、あつやは僕の方に向き直って、言葉の代わりに唇を重ねた。 甘く、長く―――。 カーテンの隙間から差し込む朝日は、僕達を優しく照らしていた。 (…そういえば、言い忘れてたけど、Trick or treat☆) (っ! ずっ、ずりーぞ、兄貴だけ! お菓子もイタズラもっ…!)(ふふっ) ――――――――――――――― ぐへへっ甘いよなんなんだこれぇ^q^ アツヤかぁいいよアツヤ! まったくぅ、授業中になんてもの書いてるんだ、グッジョブすぐるじゃないか!← ツンデレいいじゃないっ……!! ありがとねー!^q^q^q^q^ [前へ][次へ] [戻る] |