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YGO
健全なる悩み (5D's)




†遊アキ








自分が無口な方の人間だとはちゃんと理解している。
他を優先してしまうせいでことばも表情も二の次になり、結局はそんな奴だと勝手に解釈されてしまった。
まぁ困るわけでもないし、それはそれで面倒なことを省けるから全く構わない。

だがそれはあくまでも外見的な自分の評価であって、実際はこう見えても健全な男子だ。
ちゃんと人並みに性欲もあるから、多少は気にしてほしいのだ。

そりゃ、外見的に「こんな奴」だと思われているから「遊星だから大丈夫」とよく信頼される。
それはもちろん嬉しいし、第一サテライトで年の近い女の子の知り合いなどいない。

ただシティに出てからは、そうもしていられない。

「遊星」

「……アキか」

「お風呂、上がったわ。マーサさん、とてもいい人なのね」

「そうだな……」

マーサの家。
なぜか今夜はアキと同じ部屋にされた。
マーサの家はサテライトでは比較的まともな家だとしても、ここはサテライト。
風呂だってシティに比べたらひどいものだ。

それなのに風呂上がりのアキからは、なぜかバラの良い香りがほんのり漂ってくる。
バラのシャンプーなんてなかったはずだが……
「ジャックが先に入るそうよ」

「そうか」

「………遊星、何をしているの?」

「ジャンクの山から引っ張り出してきた、デュエル雑誌だ」

「そう……私も見せてもらっていいかしら?」

「あぁ」

アキへ雑誌を手渡そうとする前に、彼女は俺の隣へ座った。
どきりと、心臓が鳴る。
こんなに近いというのに、体が触れないのがもどかしい。

髪を片方耳へかけて、手元の雑誌をのぞき込んでくる。
こうなるともう雑誌には集中できない。
ちらりとアキの方を見たのが、間違いだった。


白いうなじ、

ほんのり朱に染まる頬、

わずかにまだ水の滴る髪、

谷間がしっかりわかる胸元、

触ったらなめらかであろう弾力ある太もも……


目が、離れない。


確かに俺は「こんな奴」だと思われているのだろうし、それは信頼してもらえているということで、満足もしている。

ただ、もうすこし気にしてほしいのだ。

俺だって健全な男子だから。



「アキ、」

「なに?」

「………いや、なんでもない」






ジャック、早く風呂上がってくれ。








――――――――――
年齢的に遊星って高校生ですよね。だったらアキちゃんにやきもきしてもいいじゃない!
……ごめんなさい遊星変態にしすぎた(笑っ


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あきゅろす。
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