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YGO
二人で一人分 (DM)



†ばくばく(分裂中)






「ねぇ、寒いんだけど」
「俺様も寒ぃよ、宿主サマ」


冬のベンチはよく冷える。
びゅうと吹きつけてくる冷たい風に、体は強張るばかりだ。

そんな現状を説明するなら、一言あればそれでいい。

『バスに乗り遅れた』

……以上。

ほら、たった一言だ。
こんなことになるんなら買い食いなんかするんじゃなかったぜ。

「なぁ宿主よォ……手袋かマフラー、貸してくんねぇ?」
「お前がしてこないのが悪いんじゃないか」
「冷てぇこと言うなよ宿主サマ……俺様が風邪引いたら宿主が困るだろーが」
「お前が僕に近寄らなければ問題ないよね」
「ひでぇ!」

そーかよそーかよ、全部俺様が悪かったんだよなハイそーですか。
仕方ねぇ、あと20分ぐらい我慢してやらぁ。

(………どーせならくっつきてぇな、なんてよ)

もこもこの手袋をした両手で自らの頬を包み込む宿主をちらりと横目に見て、はぁ、とため息をついて、苦し紛れに赤くなった手をポケットに突っ込んだ。
あぁ、冷たい。
そのくせ頭の中では乙女のように熱い妄想だなんて、かつての盗賊王が聞いて呆れる。
まぁ俺様なんだけど。

「…………しょうがないなぁ」

ふわりと暖かな温もりが首もとを覆った。
隣に密着した体が熱い。



「一週間、料理当番代わってよね」

「今なら1ヶ月に変更してやってもいいぜ」


二人で巻くマフラーが暖かくて、バスをまた一本乗り越してしまった。







――――――――――
なんなんだこのぐだぐだは!←
いやだって、ばくばく好きですよ!
宿主がバクラを「お前」呼びしてるのがたまらなく好き。
盗賊王もセットで3ばく!
萌えッ―――!!\(^q^)/



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