ペイン・ペイン・ペイン*
――――…
「…だったら…?なんですか…?」
閉じた目を薄く開けて、お兄さんの顔を見上げる。
お兄さんの握る俺の熱は未だに収まらず、快楽の波を求めていた。
尻に宛てがわれているお兄さんの自身は奥に入ることなく寸前に止まっている。
…ヤるならヤってくれよ早く…
早く終わらせてくれ…
「…まぁそんだけ綺麗な顔だったら強姦されてても不思議じないかもねぇ…」
お兄さんの顔は、困ったような、嫌悪混じりの表情をしていた。
――――
何だよ
その顔は…
「………、そうですか、ね?
だったら、お兄さん、もあったりして…?」
笑顔でそう言ってやった。
お兄さんは一瞬ぱちくりすると目を細めて
「アハーそれ褒めてくれてんの?」
「っ!」
腰を掴むお兄さんの手に力が入り、
「、かなっ!」
刹那──
ズン、
「!!ぃ゙ああああああ!」
激痛が走った。
「…っ…きっつ…。」
お兄さんのそんな声が聞こえた気もしたがそんなものは今の俺にとって虫の羽音に過ぎない。
目を見開き、叫びを挙げ手枷の付いた両手が互いの爪を立てて、痛みをなんとか和らげようと試みるが無駄に等しい行為だった。
入り口の皮膚が内部に引きずり込まれ、蕾は皺をめいいっぱいに伸ばされ、裂けて血が流れるのがわかる。
何度目かわからないこの痛み…。
お兄さんの自身は未だに侵入を続けていて痛みは大きくなるばかりだ。
身体中の汗腺から嫌な脂汗が滲み出る。
「ぅ゙あ゙あ゙っ…!!!」
「っは……血、出てる…」
っのやろう…!!
ニヤニヤ笑ってんじゃねえ!
俺はキッとお兄さんを睨みつけるがさらに明るい笑顔で返されるだけだった。
「な〜…あんた、大丈夫?」
「ぁ゙あ、ああっ…!!」
「って聞いてねぇし…」
ミシミシと嫌な音を立てながら濡れてないソコに確実に侵入するお兄さんの自身に耐えながら半分やけくそに悲鳴をあげた。
クソッ…!!
悪態をつきそうになるが唇を噛むだけでそれは胸の奥に仕舞われる。
目尻に涙が思わず溜まった。
それが生理的なものなのか、精神的なものなのか、それとも両方なのかそのどちらでもないのか…
わからなかった。
「…ん、入った…♪」
「っゔぁ゙、ぁ゙…い、たぃ…っ!」
「そうだろうねぇ♪
…っていうか、正直キツすぎて俺様も痛いんだけど(笑)」
そのまま引きちぎってやろうか。
「今ものすごい殺気が…;」
「……ぐっ、は……。」
直腸に入り込んだ異物は大きくて、息をするのが苦しい。
お兄さんが少し動くたんびに結合部は粘着性のある血液独特の音を立てた。
俺の自身は痛みによって既にすっかり萎えてしまっている。
「さて と、」
グチュッ────パァンッ!
「っいあ゙ぁあっ…!」
お兄さんがギリギリまで引き抜くと一気に奥を突き上げた。
血を潤滑油にしているせいか思いのほか動きはスムーズにいっている。
痛いのに変わりはなく、
奥に雄を感じる度に、肩甲骨と頭が石の壁に叩きつけられた。
快感なんて感じる暇も無かった。
「んァ゙、あ゙アあっ…!!ん゙ンっ?!!」
「五月蝿いからちょっと黙れ。」
いきなりお兄さんに口に何かを突っ込まれた。
舌に当たる感触から察するにさっきほどかれた帯だろう。
「ん、っぅ゙っ、…!」
ふっと止まった行為の合間、滲む視界で捉えたのは初めて出会った時と同じ目をした、
(獣の目)
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