諸事情*
「――――ひっん、あ…」
「すごいな、あんた。
感度良すぎるんじゃない?
…本当に女みたい。」
お兄さんはニーッコリとまた例の笑顔をする。
「う、っざ…っふぁ…!」
案の定、俺は着流しを乱され、お兄さんは足の間に割って入ってきて愛撫を始めた。
気持ちいい拷問っつったらこれしか思い浮かばない。
抵抗?
もちろんした。
でも手枷つけられ相手はゲームのキャラクターで忍だぞ。
結果なんて見えている。
お兄さんは俺の乳首をその長い指で抓んだり、押し潰したり、
…気持ち悪い…。
はずなのに鼻から力が抜けるような声が出てきた。
「った…!」
お兄さんが、強く指の爪で抓む。
「やめ、ひぐっ…!!」
ギチギチと音がしそうなくらい。
目尻に涙が溜った。
「まだ今なら間に合うよ?
早く言いなさいなって。
男に掘られるのはあんたもごめんだろ?」
「ぅ…!だ、から…
なんにも、出ないって…!」
「…………あーそう。」
それなら仕方ない、と言いながら、
お兄さんは片手を俺の足元へ持っていった。
着流しの裾から、出た素足を撫でるように着流しの切れ目(?)を広げてゆく。
「ぁ……っ!」
足を閉じようとするが、くすぐったくて力が入らない。
お兄さんの手は脛、膝、太股、と段々上がってきて、ついには熱の中心までやってきた。
他人に触れられる感触に、体がビクッと反応する。
「ちょっと硬くなってんね。
こういうのが好きなの?」
「そんなことな…あ、あ!
いやだ…!ぁっ…」
布越し(たぶん褌)に大きな手のひらで包み込まれ、上下に擦られる。
弱い刺激だが持続するとかなり辛い。
頭上の鎖が耳障りな音を立てた。
その間にもう片手でシュルシュルと腰帯をほどかれていく。
されるがまま………
あぁ、嫌だ。
「白い肌…傷付けたくなるねぇ…」
ねっとりとした声で耳元で囁かれた。
「ぁっ、あ、あン、…っふぅ、」
シュッシュッともどかしい行為をされ続けて、自身が確実に硬くなって、トロトロと精を出して濡れていくのを感じる。
目を瞑って、その快感に耐えようと唇を噛むが息は抜けるばかりだ。
「ハァッィ、く…っ」
「おっと、ダメだよぉ。
それじゃあ拷問になんないからねぇ?」
「!!やっ、だぁ…!」
それが中断されると、直に自身に触れられていきなり根本を掴まれる。
絶頂を迎える直前の俺は、小さく唸って出せずに戻ってくる欲に耐えるしかなかった。
疎ましくお兄さんを見上げれば、返ってくるのは変わらぬ笑顔。
それがむかついて俺も負けじと笑顔を形作った。
正直かなり無理をしてる。
「出るも、ん出させて…くれません、かね…?ハァッ」
「言えば、ね?いいよvV」
いらつくなこの変態猿。
「俺様も暇じゃないんでね。
この後に仕事があったりするんだわ。
…手っ取り早くいこうかな?
あんた、すこーし痛い目に遭わないと分かんないみたいだしね〜。」
「それ、て……!」
とうに着流しなんて意味のないものと化していた。
強いて言えば、床と俺との接線みたいになってる。
つまり俺はほとんど生まれたままの状態になっているわけで、
ぐっと足を持ち上げられて、お兄さんの膝に持ち上げられたら、
…何をされるかすぐにわかった。
「…………。」
尻にイヤに熱くて硬い物が当たる。
ビクッと身体を震わせて、これからくるだろう痛みに備えて再び目を瞑る。
それが痛くならないコツ。
濡れてないそこに男のそれを入れるのには
「………なぁ、あんた…」
「慣れてる?」
慣れていた。
(頬に伝う涙)
←*#→
[戻る]
無料HPエムペ!