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竹馬友




『…………。』

『…………。』

『…………。』

『…………。』

『…………。』

『……つまりホウオウ先輩はルギア先輩に嫉t『丸焼きになるか?なりません!

『あー…、』

いやいやいや…俺に嫉妬されてもなあ…。

お前もお前で人気あんだろ…
実際管理人の親友はルギアよりもホウオウが好きだと言っていたし。←

『ゲームもリメイクして発売されたからいいじゃないか…。
少し反応を待つとかだなあ…』

『反応?待つ?何時まで待てというつもりだ?
私は今まで散々待ってきたさ!
だが!いつまで経ってもメインでの出演がない上に今回もまたお前と同等の扱いだ!』

『お前アニメの方のポケットモ*スターの話の変わり目に登場してるし。
キーマン的な存在がそうなるのは仕方ないだろ。
大事にされてるんだよお前は。』

持続的に出演できるのはいいことだと思うぞ。
俺なんて時期が過ぎたら全くちびっ子達の前に姿を表すことができなくなっちまったし。

『ふんっ!メインでなければ意味がない!』

こいつっ!

『映画に一回も出演したことがない上に!
記念すべき最初のホウオウの画なんて、勝手にNo.151のミュウに変身を使われて、あっという間に終わってしまったのだ!
私は…汚された!

いやミュウに失礼だろ。

『とにかくルギア先輩に報復を!ということで、私が駆り出されたんです★』

にこやかにパルキアが言うと、いきなり周りの黒い空間が歪み始め…

『待て待て待て待て待て!
何をするつもりだ!』

やばい!
これはやばいぞ…

パルキアは少々ポケモンとしてはアレだが一応空間の神だ。
神の報復は半端じゃないのがこの世の定石…

その通り、その歪んだ空間は俺を飲み込まんと襲いかかってくる。

『先輩を別の世界に飛ばすんッス★』

『別の世界?!』

『お前がこの世界から立ち去れば済む話だからな。』

『なっ…!!!』

冗談じゃない!

『お前の嫉妬だけのために俺は海から引きずり出されてこんな状態になっているのか!?
報復!?そんなものを受ける義理はない!
俺が直接お前に何かしたか!?』

うるさい黙れ!

『!』

ホウオウのその声が、泣いているように聞こえて思わず体の動きを止めた。

空間の歪む音が鈍く響いている。

『私は…別に…嫉妬だけでこんなことをしているわけではない…』

静かに、たがはっきりとホウオウは言った。

『?!だったら何故…!?』













『お前が憎いのだ。』

『に、くい…?』

な、なんで…

『私たちはある意味双子だ…
共に生まれ、対となるポケモンになった…
だが我らはゲーム上の都合、別々に行動しなければならなかった…。』

…あぁ。
それで俺たちは銀色の羽根、虹色の羽根、お互いの羽根を交換しあったんだ…。

『…だが見ろ…
お前は私と再会した。
今この時、あれから随分経った。
私は変わらない。
…しかし…。
お前は私の事など忘れ、仕事のオファーをどんどん受けていって…。
お前は時代と共に変わってしまった。』

とても悲しそうな顔をして、俯いたホウオウ。

『っ…俺はお前のことを忘れたことなんか…!』

ズズズ…

『時間切れみたいッスね。』

パルキアがやけに冷めた声で呟いた。
ああ、どうせ今の俺とホウオウの会話にうすら寒さを感じているのだろう。

俺は全く感じない。

『ホウオウ…っ!頼む!
考え直せ!』

黒の波が俺の足を掠め取る。
否応なしに俺はひざまずいた。

『それはない。
もう決めたことだ。』

『ホウオウ!』

ホウオウは俺に目を合わせようともしない。
俺はパルキアを見る。

『お前もなんとか言え!
つか止めろ!』

『いやっスよ。
俺だってルギア先輩が憎いんス。
人気ある人は消してしまった方がいいッスからね。』

ニヤッとパルキアが卑屈に笑った。
ちびっ子が今の顔を見たら泣き出すこと必須だ。

黒の渦は腹まで満たす。

『ホウオウ…!!』











『なーんていうのは嘘だ!』

『は…え、えっ?

…何が?

ホウオウはパッと顔をあげるとニコニコ笑顔で俺を見下した。

あれ?お前さっきまで悲しんでなかった?

俺は脳をフル回転させて答えを探す。
その間にも黒い空間が俺に侵食を続ける。

嘘…嘘…

『え、別の世界に飛ばすことが?』

違う!
お前が憎い云々のことだ!』

『…………!!!!』

はぁあああ?!
なんだとこいつっ!
ふざけんな!

『俺のさっきの気力を返せ!』

『どうやって返せというのだ(笑)(笑)(笑)』

うっわむかつく!

黒は首に絡み付いて離れない。

『俺たちは…双子なんだろう…!?』

はっ!

くっそ憎たらしい顔で思いっきり鼻で笑いやがって…!!

『双子?対なポケモン?
そんなものなど必要ない。
それに残念だがこの小説はギャグと決まっている。
シリアスはお呼びじゃないんでね。
こんな話するのはお門違いだ。』

『まったくホウオウ先輩ったら演技がお上手で★』

『いやいやそれほどでも★』

移った!

『うっぷ…!?』

ついに黒が全身を囲む。

『安心しろルギア、お前の後釜は私が引き継いでやる。』

『マナフィー先輩にも言っとくんで大丈夫ッスよ★』

待て!俺はっ…!!

『だがパルキア、どこにとばすのだ?
同じ任天堂の世界ではないだろうな。』

『あぁ、それなら安心してください!
カプコンに飛ばしますから★
しかも戦国時代★』

『おお、さぞかし苦労するだろうな(笑)』

『でしょうね★』

こんな理不尽あってたまるか…!!

視界が真っ黒の中、目の前から2人の声が聞こえてくる。
口にエネルギーを集中させた。

『あれ?なんか光っ…』

『っ!まずい!』

俺は最期に渾身の力を以て破壊光線を発射する。

当たったか?

2人の悲鳴が聞こえてくるあたり当たったらしいが、どんどんとその声も遠退いていく。












ホウオウ…お前なんかだいっ嫌いだ…













(あ、やっべ面白い玩具発見)

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