仕組罠
『空間の神が何故俺達の後輩になる?
まぁ"空間の神"なんて聞いたこともないが…』
『当たり前だ。
生まれたのはつい最近だからな。』
『うッス★
ちなみに今おれっちパルパルはディアルガ君とダイパ(ダイアモンドパール)っつータッグ組んで三部作映画に出演中でッス★
売れっ子なんだヨ★
あ、サインいる?』
『★がうぜぇ!!
狽ィいこら待て俺の体にさも当然のようにサインを書くな!!』
『うむ、白い体だとサインがよく映える。』
『オメェも傍観してねぇで止めろ!』
…でもまぁ大体はわかった。
『…つまり、大人の事情というわけだな。』
『そうなるな。』
俺もホウオウももとの151匹に増員されただけの存在…
そしてこいつパルパr…パルキアは、一つ前の世代までの奴らに追加された最新の伝説のポケモンというわけだ。
『今のポケモンの総数は?』
『493だ。』
『!!そんなにいるのか!?』
なんてことだ!
俺が知っている数の二倍に近い!
しかし違和感を覚える。
淡々と答えるホウオウ。
俺の体に書いたサインが失敗したのが気に食わなかったのか、その横にもう一度サインを書くパル…
『やめいっ!』
バシっ
『あん痛い★!』
『キモい★!』
この違和感…
今までのホウオウの話を聞くと…
『この境界線…空間と空間の間と言ったな。
こいつは"空間"の神だろ?
それは…』
『あぁ、ここへお前を連れてきたのは、』
『おれっちでッス★』
『やっぱりか。』
何のためにこんなところに連れてこられたんだ全く。
まさかこいつの自己紹介だけの為に?
激しくあり得る。
ホウオウも災難…………
待てよ…
ホウオウはこいつを知っていた?
なら何故ホウオウもこの場所に連れてこられ…
思い出されるのはつい先ほどのホウオウの言葉。
"ここへお前を連れてきたのは、"
えーと、
"お前を"?
つまり
ホウオウは前からパルキアを知っていて、
ホウオウはパルキアが俺をここに連れ込むことを知っていた…。
『…ホウオウ、何故俺はここに連れて来られたんだ?』
『おぉ、やっと気づいたか。』
ホウオウは俺を細目で見てほくそ笑んだ。
それを見て俺はその笑みに隠れる黒い感情を読みとる。
起きたときから何かおかしいと思った…
俺より先に起きていたとしても状況が状況だ、少しぐらい焦っていてもおかしくないのに焦っていなかった奴。
すまないと謝って"何故お前が謝る?"と言われ、
いきなり不機嫌になって俺が変わったと言い出して…
世界は変わったとも言ってたな。
あと"私の方が酷い"。
そして先ほどの笑い。
…きっといい前触れではない。
『俺が何をした?
何が目的だ?』
『そう焦るな鬱陶しい…。』
『先輩はねぇ、ルギア先輩に対して怒っているんスよ★!』
怒ってるだと…?
俺はホウオウに何もしていないのにか?
『お前、数年前に映画に出たろ…』
『ん…?
…まぁ出たな。』
『…………。』
『おれっちは三部作だけどね★』
『『…………(無視)。』』
ホウオウはまた俺を睨み付けてきた。
『だ、だからなんだ?』
映画に出た、といってもほとんど表情だけ作って終わりだったし、
俺的にはそんな印象的なもんでもなかったが…
それで睨み付けられる要素を持った覚えはないぞ?
『それとゲームキューブソフトポケモンXDのパッケージを飾り、かつダークルギアという重要なポケモンとなった…。
またお前ではないがルギアの親子が三話にわたってのメイン出演。
極めつけは、お前の見た目、映画による印象は多くの人々の心を掴み愛されるべき存在となった。←管理人含む』
鼻で笑うように話続けるホウオウ。
『なんだ、何が言いたい?』
『ここまで言ってわからないのか?
…世の中は…私を忘れてしまっているのだ。』
(大人の事情完全無視)
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