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奏の小説
お弁当
「なゆちゃんのタコウインナー赤いね!め―っちゃ美味しそう★」
茜ちゃんたちとのお弁当。

「そ‥そうかな?」
いつもと違ってにぎやか。

「もしかして、そのお弁当なゆちゃんが作ったりしてんの?」
茜ちゃんの友達奈々ちゃんがたずねてきた。

「え‥まぁ…お母さんが忙しいから;」

「す―ごい!いいお嫁さんになるよ」

「えー;あ‥ありがとう」
褒められるって慣れないなあ;

「てゆ―かさ。まりって自己中だよね(怒)」茜ちゃんが小声で言った。

「だよねー!!!彼女面でもしてんのかよっ!って話だよね――」奈々ちゃんがまりちゃんのほうを見てまりちゃんに聞こえるように言った。

「…は?何それ?」まりちゃんがこっちを睨んできた。

「何それってそのままの意味だよwww」茜ちゃんが笑いながら言った。

「うっとし――!!!!そっちこそ何様のつもりだよっ」まりちゃんは今にも殴りかかりにきそうな勢いで言った。

「まぁまぁ、あんま怒らないほうがいいよ;まり」
ちぃちゃんがまりちゃんをなだめたのでなんとかこの騒ぎはおさまった。

    ***

「な‥なゆちゃん‥」

「あ、聡史くん…どうしたの?」
幼なじみの沢田聡史くんが話しかけてきた。

「これ…お母さんが東京に行って‥おばさんに渡しといて」

「あ‥ありがとう」

「じゃ」
そう言って聡史くんはどこかへ行った。

「ちょっとちょっと!!!今のってクラス一頭いい沢田くんじゃん。どういった関係?」奈々ちゃんが目を輝かせて言った。

「え‥ただの幼なじみだよ?」

「そっかあ。でも二人なんか似合ってる♪」
奈々ちゃんがウインクして言った。

「えぇ!?…それわ、聡史く‥沢田君に失礼だよ;」
私とお似合いとかゼッタイに失礼極まりない。

「茜も思った!失礼とかじゃないでしょw」

「だよね―――♪」
二人だけで盛り上がられてもなあ;
というか、私は茜ちゃんのグループに入ってるのかな?
嬉しいけど‥まりちゃんに何か言われそうで怖いなあ。こんなこと考えてる私ってずるいよね……






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