背徳の流れる河
思索の椅子に縛られて遠い場所のことを考えている
目を瞑って叫びを沈めて 「なんとなく」の魔法
小説のように時間は過ぎて 今日の実感を失っていく

正直になりすぎてはいけないと云い聞かせた
あの日の私は間違っていないねと再確認する
後悔の風はざわめいてわたしのわき腹をすり抜けて行った

大きな橋を渡る 風が強い 幅はひとり分
「光の子として歩みなさい」 かつて信じた神が残した言葉を思い出す
理解できてしまったならそれはきっとあなたを忘れたとき
欄干につかまってゆっくり歩く 臆病なわたしは不変

思索の椅子に縛られて遠い場所のことを考えている
目を開けて結論付けて 「あきらめる」を科学
断片的な記憶を繕い 明日に夢はあるかと云った

正直になりすぎなくて本当に良かった

わたしが想う限りあなたとは繋がっていられる みんな光の子
パンでできた月とぶどう酒の海 硝子の砂浜を歩いて わたしも遠いところへ旅立とう

(20050417)


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あきゅろす。
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