秋愁
小菊の色も無惨に褪せた
街路樹は風に葉を落とす
擦り合わせた私の指先
浮かんで消えた君の息
炎までもが秋を映して
空ろな小石は枯葉の下
蛍光灯は黄ばんだ点滅
灰色の部屋を照らさない
あのとき 微笑った君の頬
つめたい鍍金 低音の調べ
あのとき 手を伸ばしていたなら・・・
今でも君に触れればあたたかいと・・・
今でも何処かで思っています。
(20051115)
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