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無双
学パロ甘寧×張遼
いきなりの衝撃。
頭に走る鈍い痛みで俺は最悪の目覚めを迎えた!

「痛って!お,おい何だよ?!」
「甘寧,さぞかし心地の良い眠りだっただろうな?」
「えっ,あっ,張遼さんかよ!」
「授業中は眠る時間では無いと何回言ったら分かるのですかな,全く。」
「だからって殴って起こす必要は無ぇだろ…あーいってぇ……」
「貴方にはこれくらいが丁度良いと呂蒙先生が仰っていたので。」
「酷ぇぜおっさん!!」


先生をおっさんと呼ぶのでは無いと今度は額に衝撃が走る。
所謂デコピン。加減をしたのかそこまで痛くは無かったが大げさに額を押さえてやる。
張遼さんは変わった奴だった。
おっさん以外面倒見るのを諦めてるような俺にわざわざ声を掛け,こうやって積極的に世話を焼く。
どうせそう長い付き合いでも無いくせに,と最初は鬱陶しかったが同時に少しだけ嬉しさもあった。
(怒る時の顔なんかはまさに鬼!だがそれ以外は結構優しいところなんてちょっとおっさんに似てるしな。)


「何時から寝ていたんですか。」
「……最後の方だけだよ,ちょっとだけだって。」
「じゃあ勿論それまでのノートは取っていますな?見せて下さい。」
「ノ,ノートはさっき凌統の奴が取ってっちまってよぉ。」
「私に起こされるまで寝ていたくせに何を言っているんですか。」
「うっ……だってしょうがねぇだろ?分っかんねぇのにノートだけ書いてもよ……」
「分っかんないのは真面目に授業を受けていないからでしょう。ほら,今日はどこをやったのですか?」
「え,んーと……ここら辺,か?」


黒板に残る数式を見てそれらしきページを教科書から探す。
教科書には問題だけでなく一応の説明も載っていたが勿論それを見て分かる位なら最初から困りはしないのだ。
ちら,と張遼さんに目を移すと胸ポケットから出した赤ペンでわざわざ解説を書きこんでくれた。
しかしそれでもさっぱり分からず(解説を見つめながら唸っていると横から凌統の笑い声がした。後でぶん殴る!)張遼さんも困った顔になる。


「休み時間が終わってしまいますな……。仕方が無い,また後でもう一度教えましょう。」
「テスト前でもねぇのに勉強なんてごめんだぜ…!」
「おやテスト前なら勉強をするような口振りですな。それでは呂蒙先生がこれ以上甘寧に赤点を取られるとどうしようもないと嘆いていたのは私の聞き間違いですかな。」
「おっさん張遼さんに何相談してんだよ!」
「呂蒙先生の為にも普段から勉強をしておくのがよろしいですぞ。」


周泰殿も珍しくノートを取るくらいのやる気は見せていましたし甘寧も一緒に頑張るのですな,とぽんと頭に手を置いて張遼さんが笑う。
俺が返事をする前に,張遼さんはさっさと教卓に向かってしまった。
こんな子供の様な扱いは久しぶりにされたのに,どうしてか腹が立たない。
むしろ頬が緩むのを感じてどうしてだ?と首を捻る。
(別に何か面白ぇ事があった訳でも無いのにな,)


そういえば今日は張遼さんが授業をする日だった。
仕方ない偶には真面目に授業でも聞いてみるかと初日に入れてそのままだったノートを引出しの底から引っ張り出し,久しぶりに中身の少ない筆箱を開く。
どうだ,という顔で教卓の張遼さんを見るとそれに気がついてか張遼さんがまた笑った。
珍しく寝ずに聞いた授業の内容は,やっぱりさっぱり分かりはしなかった!




(張遼さんの顔ばっかり見ちまう!)















OROCHIの張遼さん呼びが好き^///^
学パロ周遼から微妙に続いてます。
甘寧は好きって事に気がついてないといい。

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