JUSTICE And PIRATES ある男と香水の町 メリー号を岩場の陰に停め、ナノハナという町の近くに上陸した麦藁一味だったが…。 「メ〜シ〜屋ーっ!!」 ドドドドー 「ちょっと待てー!!」 普通の町に見えても、どこに一般市民に紛れたBWが居るか分からない。 だから慎重に…というビビの忠告を無視したルフィが、メシ屋目掛けて先走ってしまったのだ。 「まったく、あのバカは…ι」 ナミは頭をかかえて呆れ果てていた。 「で、ビビ。反乱軍はどこに居るんだ?」 「ここには居ないわ。居るのはユバという町よ。 ここに寄ったのは、砂漠越えの必要物資調達の為なの。」 「そうと決まれば、オレは食料調達に行って来るか!」 サンジを筆頭に町へ繰り出す為、歩き出すクルー達。 『賑やかな町ね…。とても内乱が起きている国にはみえないわ…。』 「今わね…。本格的な戦争が始まればこの町も……。 そうなる前に、戦いを止めないといけないわ!!」 しばらく歩いて、ビビが立ち止まった。 この国の王女であるビビが、町中を歩くと何かと目立ち都合が悪い為、町の入り口であるこの場で待ってるというのだ。 「サンジさん、食料のついでに頼んでいいかしら?」 「喜んで〜〜〜♪♪♪」 ───── 町のメインストリート― 『さっきから、色んな匂いがするわ…。香水の町なだけあるわね! あっ、この匂いは薔薇ね。』 「う"…………。」 名無しが香水に興味を示す中、チョッパーは鼻をつまんでいた。 「おれ、鼻が曲がりそうだ…。」 「チョッパーは、鼻が効き過ぎるから香水とか苦手なんじゃない?」 『ごめん、みんな!私ちょっと香水のお店覗いて来ていい? 遊びに来たんじゃないのは分かってるけど…』 香水の店前で立ち止まった名無しがナミ達に頼み込むと、あっさりOKが出た。 『ありがとう!ごめんね…、我が儘言って!』 「名無し、そんな事気にしないの! 終わったら町の入り口に集合ね!」 『うん、分かった!』 名無しをその場に残し、ナミ達は先へ進んだ。 一方その頃、メシ屋へ突っ走って行ったルフィは、ケムリンこと海軍大佐のスモーカー、そして、名無しと深い関わりのある人物と会っていた…。 ───── 香水ショップ菜の花― 『コレ可愛い〜♪あっ、コレも!!』 店内にズラリと並べられた香水の瓶。 形はハート型、地球儀型、魚型、星型などなど…色は透明なやつから、えげつない色したやつまで、ありとあらゆる形と色の香水が並んでいた。 『いい香り〜♪』 名無しは、テスターで片っ端から香りを嗅いでいった。 『あ、コレはユキ姉のお土産にしよう…。 で、この紫のやつは……。』 ブツブツ… 『あ!これいい!自分用に♪』 名無しは、自分の海賊船をイメージするという事で、“白い”鯨型の入れ物に入った香水を選んだ。 『ついでにコレも…』 ブツブツ………… ───── 町の入り口付近― 「ビビちゅわぁ〜〜〜んvVお待たせぇ〜♪♪」 「あっ、サンジさん!みんなお帰りなさい! ……あれ?名無しさんは?」 「名無しなら香水屋に寄ってるわ。」 「1人で大丈夫かしら…?」 ビビが心配そうに町の方を見る。 「心配ないさビビちゃん!どっかの毬藻野郎と違って、名無しちゃんは自分の帰ってくる所位分かるだろうからな〜。」 「あ"?もっかい言ってみろ(怒) ………。」 ゾロはサンジのイヤミに噛みつきながらも、名無しを気にしていた。 「(あいつ、香水好きなんだな…。)」 「まてコラぁーー!!」 「麦藁のルフィだ!」 「一味が近くにいるはずだ!探せ!!」 「何で海軍が居るんだよ〜!!」 ギャーギャー… 「ーー!!おい、みんな隠れろ!海軍だ!!」 海軍にいち早く気付いたゾロが注意を促す。 「何で海軍が居るんだよ!?」 「どうせ、どっかのアホな海賊が逃げ回っているんだろ?」 「あ、ゾロ〜。」 「Σ何ィ?!」 「おい!一味がいたぞ!!全員捕まえろー!」 海軍から逃げ回るルフィと目が合ってしまったクルー達は、自動的に海軍に追われるハメに…。 「バカ野郎!1人でまいて来い!!(怒)」 「兎に角逃げろ!!」 「まって!名無しさんは?!」 「後で何とかする!!」 全員猛ダッシュする。 「炎上網!!」 ゴォォォォォォ… 追う海軍と逃げる麦藁一味の間に突然、炎の壁が現れた。 「ルフィ!ここは任せろ!!」 「おう!分かった!!」 「ちょっとあれ誰?」 ←→ [戻る] |