JUSTICE And PIRATES
キリンと毬藻
CP9メンバーが持ってる筈の鍵。それをナミが持っているという事は…
『………まさか、誰か倒したの…?』
「…いいえ…スッた…のよ……」
『…は?スッたってι』
「……………。」
『…ま、とりあえず、この鍵は私が貰っておくわ…』
「……ダ…メ…」
鍵を拾った名無しに手を伸ばしたが、痺れ薬のせいでナミの手は空を切った。
『…………。』
何とも言えない表情で、ナミを見下ろした名無し。
静かにその場を後にした
プルプルプルプル…
鍵を2つ持った名無しが階段を上がっていると、子電伝虫が鳴った。
ガチャ…
《おぉ名無し、ワシじゃ!》
『カク?』
《そっちの状況はどうじゃ?ワシの所には誰も来んのでのぅ…。暇なんじゃ!》
『は?誰も来ない?!』
─────
ガチャ!
「チッ、ここにも居ねぇ…!」
バタン!
……ガチャ!
「チッ、物置か…。ってか、この部屋さっきも見たぞ!」
部屋の扉の開け閉めを繰り返しているゾロは、明らかに迷っていた。
「余計な時間は食うなって言っときながら…何てザマだよオレ!!」
ブツブツ…
「どこに居るんだCP9!!…そもそも、この塔の部屋数多すぎだ!」
しばらく走り回り―
相変わらず迷子っぷり発揮のゾロは、ある部屋の扉前に立った。
「…………?!」
扉を開けようとした時、部屋の中から複数の話し声と笑い声が聞こえていたが、構わず扉を開け放って部屋に踏み込んだ。
『「ーーー!?」』
ゾロが現れた事により、話すのを止めた2人名無しとカク。
目の前のテーブルには、紅茶のカップ2つと空のクッキーの袋が置いてあった。
「…名無し…!」
『…………。』プイッ‥
「…………。
お前ら、今の状況分かってんのか?こんな時に呑気にお茶会なんて、随分と余裕綽々じゃねぇか…!!」
この部屋に入った時から、すでに刻まれていた眉間の皺。それをさらに深く刻んだゾロは、名無し達を睨み付ける。
「ワシの対戦相手がなかなか来んのでのぅ…。暇だから名無しを茶に誘ったんじゃ」
『……じゃあ、私はこれで…』
椅子から立ち上がる名無し。
『カク、紅茶とクッキーありがとね!美味しかったわ』
「そりゃあ良かったわい!」
名無しが笑顔でお礼を言えば、カクも笑顔で言葉を返す。
「…………。」
その様子を見ていたゾロ。嫉妬心も混じり、これでもかと言う位に顔が険しくなる。
また後で…カクにそう言って、その場を後にしようとした名無しの腕をキツく掴んだ。
『痛い…!』
「どこへ行く!?」
『アンタには関係ない!!』
ドカッ!
「待て!どっか行くなら、鍵置いてけ!!」
ゾロに蹴りを入れた名無しは、剃でカクの部屋から居なくなった。
「………ワシの相手はお主か…。丁度良かったわい!一発位ぶん殴りたいと思うとった所じゃ!」
「…………。」
部屋の2人、カクとゾロは静かに対峙する。
「…………。
お主も、名無しの事好きなんじゃろ?」
「あ?も…だと…?…まさかてめぇもか…!?」
「あぁ、好きじゃ!
でも…今更ワシの気持ちを言って、名無しを困らせるような真似はしたくないからのぅ…」
だいたい、そんな事したら…ルッチに何言われるか…
「……。そんなの、告る勇気のねぇただのチキン野郎じゃねぇか」
「やかましいわい!
ヘタに手を出して嫌われて…まともに口を聞いて貰えなくなった誰かさんよりはマシじゃ!」
「……………!」
痛い所を突かれたのか、ゾロは黙ってしまった。
「名無しは……Σって、ワシは敵に何を言っとるんじゃ!今は、それ所じゃないわい!」
「………あぁ、そうだな。」
ロビンの手錠の鍵をよこせ!
ゾロは刀を抜いた。
カクvsゾロ戦闘開始!
←→
[戻る]
無料HPエムペ!