JUSTICE And PIRATES
完全抹殺指令
「来やがった…!」
「………。ルフィ…」
ルフィの叫びが耳に届き、笑みを浮かべるフランキーと複雑な表情のロビン。
「何てこった…!そんなバカな……!!!」
「ウォォォーーーー!!!!」
「ひ〜〜〜〜!!(泣)」
窓越しに、ルフィの姿を確認したスパンダム。ブルーノが負けた事に目を疑い、ルフィの雄叫びに腰を抜かしていた。
「長官、如何致しましょう…?」
「ル、ル……ルッ…」
「…ル?」
「ルッチ達を呼べ!!全員ここに集めろ!!CP9に、麦藁のルフィ及び、その一味の完全抹殺指令を言い渡す!!!!」
「はっ!す、すぐに!!」
「バスカビルにも伝えろ!!万が一海賊共に跳ね橋を下ろされたら、てめぇの首を跳ね飛ばしてやるとな!!!」
「はっ!!!」
遂に出た完全抹殺指令。長官室前は一気に慌ただしくなり、否応無しにも緊張感が漂う。
指示を受けた海兵達は、バタバタと走り回りフランキー達の前を通り過ぎていった。
「………。出ちまったな…抹殺指令がよ…。あの名無しって鳩女も戦うのかな…?」
「…………。」
フランキーに話し掛けられるが、ロビンは黙って俯いたまま。ただただ、唇を噛みしめていた…。
─────
全員長官室に来い!と、スパンダムより召集命令を受けたCP9達は、各部屋を出て長官室へと足を進めていた。
長官室前―
『……2人が居ない…』
壁に繋がれている筈のロビンとフランキー。その姿は無く、変わりに壁に穴が空いていた。
長官室に入った名無し達。窓にも穴が空いていて、その向こうのバルコニーにロビンとフランキーは居た。
「何で助けに来たの!?私がいつ頼んだの!?…私はもう、あなた達の顔も見たくないのに…!!」
頑なに、救出される事を拒み続けるロビン。
「―私はもう、死にたいのよ!!!」
深い滝を挟んで、向こう側に立つルフィに向かって叫んだ。
「おい!何のつもりだてめぇ!!あいつら、命がけでここまで来たんぞ!!それを「彼らが勝手にした事よ…」
『……………。』
カク達は穴の空いた窓からバルコニーへ出て行くが、名無しは出ようとせず椅子に座る。
ドカッ!
「邪魔じゃ…」
カクは、通り道に居たフランキーを蹴飛ばした。
「おいカク!そりゃあ腹いせか?!変な実食った腹いせか?ぎゃはは…!」
「やかましいわい!ワシはキリンが気に入っとるんじゃ!!」
「そりゃそうか!あの変なキリンは、お前にぴったりだもんな!!(笑)」
「変なとは何じゃ!またバカにしやがって!この…失恋狼め!!(怒)」
「あ゛ァ?!また言いやがったな…!!(怒)アホキリンのクセに…!!」
「黙れ!!キリンを悪く言う奴は許さんぞ!!(怒怒)」
ギャーギャー!
『…………ι』
ここにも居た。緊張感のない輩約2名…。
「敵って、麦藁1人?」
「よよ〜い!本陣まで〜乗り込んで来るとは〜〜〜あっぱれ〜〜〜!!」
バルコニーに集まったCP9達は、ズラリと横一列に並んだ。
「よ〜し!よく集まったCP9…って1人居ねぇじゃねぇか!!名無しはどうした?!」
「チャパパ、後ろの椅子に座ってるぞー」
「あ?何だ、そんな所に居るのか」
「……………。」
CP9達の姿を目に移したルフィ。名無しの姿を探すが、その中には居ない
「名無しはどこだ〜〜〜!!!」
『………!』
「名無し〜〜〜!!!」
「チッ、うるせぇな…!おい、お前も来い!」
スパンダムに言われるが、名無しは椅子から立とうとしない。
すると、フランキーが動いた。
「な〜にやってんだ!」
『ちょっと…!離して!!』
「いいから来い!」
名無しはフランキーに抱えられ、バルコニーへ強制的に出された。
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