JUSTICE And PIRATES 役者は揃った 「名無し…。誰が何と言おうと、オレが愛しているのはお前だけだ!」 『……ルッチぃ〜〜〜!!』 ルッチの言葉に嬉しくなった名無し。目を細めて、ルッチの首に腕を回した。 すると、カリファがメガネを上げながら叫ぶ。 「あなた達、セクハラよ!!人前で…!」 「そ、そうじゃ!セクハラじゃ!!」 『Σーーー!』 カリファとカクの言葉に我に返った名無しは、ルッチから離れようとする。しかし、ルッチはそれをさせず、強く抱き締め短いキスを送った。 『ちょっと!みんな見てるのに…(照)』 「見せ付けてるんだ、バカヤロウ」 『えぇ〜?!(汗)』 「…てめぇら!!オレの前でイチャつくな!余所でやりやがれ!!(怒)」 ジャブラは、名無しの首根っこを掴み、ルッチからべりっと引き離した。 「おい野良犬!「黙れ化け猫!!(怒)畜生〜〜〜!!」 名無しとルッチの様子は、失恋直後のジャブラにとって目の毒だった。 「おのれ〜ルッチめ!せめて誰も居ない所でやりやがれ…!!(泣)」 ついでに言うと、カクにとっても目の毒だった(笑) 「………おいカク」 「…何じゃ?」 「……。気のせいか、お前とオレはある意味同じ匂いが…」 「ジャブラと同じなんて嫌じゃ!(泣)」 「あァ?!」 ムクッ… 「おい!!てめぇら、一体いつまで喋ってやがんだ!!さっさと席に着きやがれブァァカ共ぉ〜〜〜!!!(爆怒)」 「「「…………。」」」 鼻血面のスパンダムの一喝で、メンバー達は並べられた椅子に座っていった。 『…………。』 「名無しも早く席に着け!」 『…部屋に戻ったらダメですか?』 「いいから早く座れ!」 「…………。」 ルッチは、名無しを自分の隣に座らせた。 ───── 向かい合う形で席に着いたCP9達。そんな彼らを前にして、スパンダムは椅子から立ち上がり口を開いた。 「〜任務、実にご苦労だった!この一件の褒美という訳でもねぇんだが…後で渡したいものがある…。しかしその前に…」 ニヤリと笑みを見せるスパンダムは、扉を開けロビンとフランキーを長官室に入れるように指示を出した。 「早く入れ!」 役人2人の手により扉が開き、鎖で拘束されているフランキー、海楼石の手錠で拘束されているロビンが入って来る。 「ぶわ〜っはっはっはっ!遂に役者は揃った!!最高の気分だぜ!!!」 待ち望んだ2人が目の前に…。全てが自分の思い通りで、寸分の狂いも無い事に高笑いが止まらないスパンダム。 テンションMAXのスパンダムは、政府の正義について勝手に力説しながら、フランキーの前に立った。 「〜政府がよこせというものを大人しくよこさない魚人も…政府への謀反者として、殺されて当然だ!」 「………!!! トムさんが命をかけて設計図を守ったのは……!」 スパンダムの暴言にキレたフランキーは、スパンダムに突進! 「てめぇみたいな馬鹿が居るからだろうがァ!!!」 ガブリ! 「Σぎいやぁ〜〜〜!!!(泣)」 両手が塞がっててブン殴れないフランキー。スパンダムの頭に、思いっ切り噛み付いた。 「ギャー!離せぇ〜〜!!!(痛)」 噛みつかれてジタバタするスパンダムだが、CP9達は誰も助けようとしなかった。 「おいお前ら!オレを助けろ!!(泣)」 「「「…………。」」」 「おい名無し!」 『…………。』プイッ‥ 「クラァ〜!ソッポ向くんじゃねぇ!!(怒)お、おい…」 1人ギャースカ煩いスパンダムは、クマドリを指名して助けを求めた。 「あ、りょ〜〜〜かぁ〜〜い「早くしてくれ…(泣)」 バキッ…!ドカッ…! 「ぎいや〜〜〜!!」 ドカドカッ…!! ドスン! フランキーをスパンダムから引き離したクマドリ。しかし、勢い余ってスパンダムを放り投げてしまった。そのせいで、吹っ飛んだスパンダムは天井に激突して落下。 「あ〜〜れ〜〜?スパンダム長官は〜いずこへ〜〜〜?」 「こ、ここだ…ここ……(泣)」 顔面を打ち付けたスパンダムは、歯抜けの情けない面に…。 そんなスパンダムをチラリと横目で見た名無しは、短い溜め息を吐いて自分の膝の上に乗って来たハットリを撫でる。 そして、窓の外に視線を向けた。 ←→ [戻る] |