JUSTICE And PIRATES 換金所 W7は水の都と言われるだけあって、どこもかしこも水水水…。 歩ける陸地より水路のほうが多く、街を回る為には、ヤガラブルというこの街独特の生き物の力が必須となる。 街に入る前に、ヤガラブルを二匹レンタルし、名無し&ナミ、ルフィ&ウソップと2組に分かれて分乗した。 『よろしくね〜!』 「ニーニー!」 『可愛い〜♪』 「二〜〜♪」 「出発するわよー!!」 名無し達4人は、ヤガラに乗り街に入って行った。 ───── 迷路のように張り巡らされた水路を、ヤガラに乗り進む4人。その乗り心地は快適で、よっぽどの暴走をしない限り揺れたりする事はない。 『………。(この街のどこかに…)』 「どうした名無し?探し物か?」 『…………。』 目指す場所は換金所。そこに行くには、まず街の大きな通りに出なければならない。 「ヤガラちゃん!次は左ね!」 「二〜〜〜!!」 地図を見ながらヤガラの手綱を引き、操作するナミ。 2匹のヤガラは並んで泳ぎ、対向ヤガラを避けながらスイスイ進んでいった。 「あの水路の山を越えれば、街のメインストリートよ!」 「二〜〜〜〜〜!!!」 水路を上がっていくヤガラ。一番高い所まで登ってまた下って…あっという間にメインストリートに到着した。 「すげぇ賑やかだなぁ〜!」 『…………。』 「色んな店があるぞ!」 街のメインストリートなだけあって、色々な店がズラリと立ち並び、つい目移りしてしまう。 「まずは換金所に行って換金した後、造船所を目指すわ!そこで…」 『……(どこに…?)』 「おい、一体どうしたんだ名無し。さっきからキョロキョロして…何か探し物か?」 『………。(どの辺に…?青雉さんに、詳しい場所とか聞けば良かった…)』 「…造船所で、アイスバーグという人に会って…」 「おいルフィ!肉屋があったぞ!!」 「あ、本当だ!!水水肉だって!うまそ〜♪」 “彼ら”を探している名無しと、周りの店に目がいっているウソップとルフィは、ナミの話を全く聞いてなかった。 「…あんたら……人の話を聞けぇ〜〜〜!!(怒)」 「何だよ!オレは肉が食いてぇんだ!!」 「そんなもん後よ後!!まずは換金でしょうが!(怒)」 ───── 換金所に到着した名無し達は、一般の換金受け付けではなく、奥のVIPルームに通された。 黄金の量がハンパない為だった。 しばらくした後、鑑定士から発せられた黄金の金額に、ナミは一気に不機嫌モードに。 「いくらだって?(怒)」 「で…ですから…、い、1億ベリーで…ι」 ダンッ!! 「Σひぃ〜〜〜!(泣)」 机の上に叩き出され突き出されたナミの脚に、鑑定士はビビっていた。 「あんたに言いたい事が幾つかあるわ。」 「な…ななな、何デスカ…?(泣)」 「一つ、コイツは1億の賞金首。」 ナミがルフィの頬を引っ張ると、鑑定士は更にビビる。 「二つ、今の鑑定に私は納得しない。三つ、今度ウソをついたらあなたの首を貰う!」 「ひぃぃぃ〜〜!!(泣)」 「………。一つ言い忘れてたけど…」 不機嫌MAXのナミは、名無しの肩に手を置いた。 「この人は、あの白ひげ海賊団のクルーなのよねぇー」 「『は?』」 鑑定士と名無しの声が重なった。 「ウソだ〜」 「これが目に入らないの?!」 名無しを立たせたナミは、名無しの服の裾を捲り骨十字の入れ墨を見せつけた。ある種の水戸黄門みたいだ…。 『ちょっとナミ!何して……Σ痛゛っ!!』 名無しは、ナミに足を踏まれた。 「白ひげって、ウソつかれるの嫌いなのよねぇー。ね、名無し♪」 『(痛い…)ハイ…ι 鑑定士の人!ウソの鑑定したら、白ひげ船長に言うからね(ι)』 「ひぃぃぃぃ!!!も、もも申し訳ありませんでしたぁ〜〜!!(泣泣)」 鑑定士は金額をチョロまかした事を認め、床に頭をぶつけまくって土下座をした。 ───── 換金所を出たナミ達の手には、ギッシリと万札の詰まったトランクが3つ…。 『…ナミの脅しってコワい…。オヤジの名前まで出して…ι』 「諦めろ名無し。金が絡んだナミは、あぁなるんだι」 「3億ベリーよ!3億ベリー♪♪♪」 テンションMAXのナミは、スキップしながらヤガラに乗り込んだのだった。 ←→ [戻る] |