JUSTICE And PIRATES
狼の部屋で昼寝
『この部屋、ジャブラさんの部屋だったんですね!』
「あぁ。」
本日完全オフ日の名無しは、同じくオフ日のジャブラの部屋に招待されていた。
『最初、扉開けた時外に出たのかと思いました。』
名無しは、しゃがんで芝生を触り周りをキョロキョロ見渡している。
「何だ、そんなに珍しいか?」
『はい!芝生なんて見た事なかったし…』
「そうか。まぁ、ゆっくりして行け!」
『ありがとうございます!』
─────
しばらく話し込んでいると、特訓と勉強疲れからか睡魔に襲われた名無しは、大欠伸をした。
「何だ、眠ぃのか?」
『ね、眠くありま…眠くないわよ?』
「(…コイツ、無理して敬語止めようとしてんな…)
ウソつけ、眠いって顔に書いてあるぞ!」
コンコン!ガチャ…!
「し、失礼します!」
ノックの後、部屋に入って来たのは海兵だった。
「おくつろぎの所、申し訳ありません!」
海兵の用事は、長官からの指令の伝達。内容は、急な任務が入ったから今すぐ現地へ行け!との事だった。
「詳しい事は、これに書いてあるそうです!」
「チッ…仕方ねぇな…」
海兵から指令書を受け取ると、何でオレなんだよとかブツブツ言いながら、ジャブラは立ち上がった。
「悪ぃな名無し、任務が入っちまった…
あー、オレが居なくてもかまわないから、部屋で寝ていけ!」
『あ…ありがとう、ございます…!』
ジャブラの厚意に甘え、一寝入りしようと名無しは芝生に寝っころがった。
『…ちょっと痛いけど、気持ちいい〜!』
右へゴロゴロ…左へゴロゴロ…と、体を回転させる名無し。
『こんな感覚初めて…』
名無しは仰向けで体を止めると、目一杯背伸びをする。
そして、天井を見ている内に段々と瞼が重くなっていった…。
『………Zzz…』
相当疲れが溜まっていたのか、完全に瞼を閉じたと同時に眠りについた名無しだった。
名無しがジャブラの部屋で眠りこけている頃、名無しの部屋には…
「あらら…オフ日だって聞いたのに、部屋に居ないじゃないの。」
部下に仕事を押し付けたサボリ魔大将青雉が、サボリに?来ていた。
「眠いから寝るか…。」
欠伸をした青雉は、額にあったアイマスクを目の上にすると横になって眠りに入った。
─────
「報告書です。」
「…ご苦労」
任務を終え司法の塔に帰還したルッチは、急いで報告書を書き上げると長官に提出。
その後長官室を出たルッチは、名無しの部屋に向かった。
名無しの部屋前―
「…………。」
コンコン…ガチャ…
扉を開け中に入ろうとした瞬間、ルッチは足を止めた。
「…何で名無しの部屋で海軍の大将が寝てんだ…」
「……名無しか?」(←アイマスクしてる為見えてない)
「……………。」
バタン…
ルッチは、何も見なかった事にして扉を閉めた。
─────
「名無しですか?……あぁ…あの子なら、ジャブラさんの部屋で見ましたよ」
「……チッ………!」
若干イラつきながら、ルッチはジャブラの部屋へと足を進めている。
ガチャ!
ノックもせずに扉を開けて中に入ると、芝生の上で気持ち良さそうに眠っている名無しが目に入る。
「…おい、起きろ!」
『すー……zzZ』
「起きろつってんだろバカヤロウ!!」
「クルッポー!!!」
『……ん〜…あ…。』
目をこすりながら起き上がった名無しが見たのは、眉間にシワを寄せているルッチ…。
『…どうかしたんですか…?』
「どうかしたじゃねぇ、バカヤロウ!」
『……(怒ってる…?)』
「行くぞ!」
早く立て!と名無しを立たせたルッチ。名無しは、何故ルッチが不機嫌なのか分からぬまま、ジャブラの部屋を強制退場?させられたのだった。
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