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JUSTICE And PIRATES
空の騎士
『何なのコイツ!!』

ズッバァーーン!!!!

尚も攻撃を仕掛けて来る仮面男に、名無しは渾身の一撃をお見舞いした。

振り上げた足から放たれた斬撃は、仮面男の盾を真っ二つにし、尚且つ男の体に深い切り傷を付けた。

「ぐっ………!」

痛みに顔を歪めながらも、また名無しに向かって来る仮面男。どうしても排除したいらしい。

その時―

「ピエ〜〜〜!!」

いきなり現れたのは、何ともハイカラな鳥に乗ったおじいさん。鎧を着用している。

「今度は何なんだ!?」

「名無し!そいつもぶっ飛ばしてくれ!!」

「ちょっと待て。我が輩は敵ではない!」

鎧のおじいさんは、ルフィ達にそう告げると仮面男に向き直り武器を構える。

「チッ!クソジジイめ……!!」

負傷している仮面男は、今の自分の状態で新たな相手と戦うのはキツイと思ったのか、鎧のおじいさんを睨み付けるとその場から去っていった。


─────

「お主ら青海人か?」

「青海人?」

青海人とは、空の下青い海に住む人々の総称。
ルフィ達は、青海人だ。





『…ところで、おじいさん誰?』

「申し遅れた…我が輩は空の騎士、ガン・フォール!」

「「「そ、空の騎士?!」」」

鎧のおじいさん改め空の騎士ガン・フォールは、先程の仮面男は空のゲリラで外部から来た人々を襲っているのだと説明し、1つの笛を渡してきた。

「…何だこれ?くれんのか?!」


この笛を吹けば、ピンチの時にガン・フォールが助けに来てくれるらしい。

「そりゃあ、ありがてぇ!!」

『いい物貰ったわね!』

因みに、1ホイッスルにつきいくら…というようにお金を取る有料制だが、今回は特別に一回分は無料。

「ありがと〜♪」

無料と聞いて、ナミは喜んだ。


「青海人達よ、機会があったらまた会おう!」

その後、ガン・フォールは用事があるからと、相棒のピエールに乗り去っていった。


─────

『〜〜でナミ!これからどうやって上に行くの?』

「…それが分かんないから、困ってんのよね…」

「よし!さっき貰った笛吹いて、鎧のおっさんに聞いてみよう!」

ルフィは笛を吹こうとしたが、ナミとウソップが全力で阻止。

「ちょっと待て〜い!!それは、ピンチの時に助けてくれるアレだろうが!」

「そうよ!こんな時に吹いてどうすんのよ!!」

ルフィに笛を渡しておくと、ピンチじゃない時に勝手に吹きかねない。
そこで、ルフィ以外の人が笛を持つことにしたのだが、誰が持つかでモメていた。

「じゃあ、この中で一番弱いオレが持つ!」

ウソップが言えば、ナミが即反論する。

「反対!これは、私が持つべきよ!か弱いのよ?私!」

「どこがだよ!?」

「オレが持つぞ!!」

「「ルフィはダメ!」」

笛の取り合いをするナミ達に割って入ったチョッパーは、オレに持たせてくれ!と言うが、聞いてない。

『あー…』

名無しは、ナミの手から笛を取り上げ、自分が持つと言い出した。

「名無しはダメに決まってるでしょ!」

『何でよ?!』

「おめぇは十分戦えるだろうが!!
だからダメだ!!」

『え〜〜!』

未だに誰が持つかでモメてるナミ達に痺れを切らしたのか、クジ引きで決めろと言ったゾロ。

クジ引きの結果、チョッパーが笛を持つことになった。


─────

「すげぇフカフカだ〜!!」

メリー号の横には白い塊。その上ではしゃぐルフィ。

「…雲に乗ってやがる…。」

「どうやら、雲に乗れないとか青海での常識は、ここでは通用しないみたいね…。
何もかもが、想像の域を越えてるわ…。」




「おれも乗りたいぞ!」

ルフィに続いて、チョッパーやウソップも雲の塊に乗って騒ぎ出している。

「気持ちいいぞ〜!」

「名無しも来いよ〜!!」

ルフィは、腕を長く伸ばし名無しの体に巻き付けると、そのまま引っ張った。


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あきゅろす。
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